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Raspberry Piにカメラを載せるなら、基板のMIPI CSIポートにつなぐ小型モジュールが手軽です。画角やAFの有無に加え、夜間撮影や動体への強さも見れば、候補の性格が分かります。
純正の標準カメラから広角NoIRや16MPのAFモデル、レンズ交換式までそろいます。撮影する場所や距離が変わるかを想像すると、画素数だけでは分からない違いもつかめます。
まず全体像
Camera Module 2は固定焦点です。Camera Module 3とArducam IMX519はAFを搭載しています。High Quality Cameraはレンズ交換式で、Global Shutter Cameraは動体の歪みを抑える撮影を得意とします。
机上の試作には標準画角のAFが便利です。室内を広く映すなら広角モデルが使いやすく、暗所や高速な動きには専用機が活躍します。同じCSI接続でも得意分野はずいぶん違いますね。
早見表では画角の表し方にも注意してください。水平画角と対角画角は基準が異なるため、数字だけでは撮影範囲の広さを比べられません。
| 製品 | センサー・解像度 | フォーカス | 画角・主な特徴 | 撮影例 |
|---|---|---|---|---|
| Raspberry Pi Camera Module 2 | IMX219・8MP | 固定焦点 | 水平62.2° | 距離が一定の基本撮影 |
| Raspberry Pi Camera Module 3 Standard | IMX708・11.9MP | PDAF | 対角75° | 可視光での近距離撮影 |
| Camera Module 3 Wide NoIR | IMX708・11.9MP | PDAF | 対角120°・IRカットなし | 広範囲やIR照明を使う撮影 |
Arducam IMX519 B0500 | IMX519・16MP | PDAF+CDAF | 対角80°・最短距離10cm | 高画素の近距離撮影 |
| High Quality Camera CS Mount | IMX477R・12.3MP | AFなし | レンズに依存・CSマウント | レンズを交換する試作 |
| Global Shutter Camera | Sony IMX296LQR-C・1.58MP | AFなし | レンズに依存・グローバルシャッター | 動体計測やマシンビジョン |
MIPI CSIとは
MIPI CSIはカメラセンサーからPiへ映像を送る専用接続です。USBカメラは外部ポートへ挿して使いますが、MIPI CSIでは基板上のカメラ端子とフラットケーブルをつなぎます。
薄いリボン状のケーブルなので、小型ケースにも組み込みやすいのが利点です。配線が露出する場合は折れや抜けを防ぎ、コネクターの向きとロックも確かめましょう。
MIPI CSI対応と記載されていても、端子の形やピン数はPiとカメラで異なる場合があります。Pi 5やZero系では22ピン端子に合うケーブルが必要です。接続先まで確かめておくと安心ですね。
標準モデル
Camera Module 2はSony IMX219の8MPで、静止画は3280×2464。水平画角62.2°の標準レンズを備えた固定焦点モデルなので、撮影距離があまり変わらない場面に適しています。
AFがないため撮影中に焦点が動きません。設置した位置から撮り続けるなら扱いやすいでしょう。標準モデルにはIRカットフィルターが付き、可視光撮影でも色合いを得やすくなっています。
Camera Module 3 StandardはSony IMX708の11.9MPで、4608×2592です。PDAFオートフォーカスと対角75°の画角を備え、人や小物との距離が変わる試作でもピントを合わせやすくなります。
両機種の画角は水平と対角で基準が異なります。設置位置から映したい範囲を考え、数値の差だけで広さを判断しないようにしましょう。どちらもIRカット付きの標準モデルです。
広角とNoIR
Camera Module 3 Wide NoIRもIMX708の11.9MPで、AFを搭載します。対角120°の広角です。カメラを被写体に近づけられない場所や、室内を広く撮りたい場面で使いやすいモデルです。
NoIRには赤外線カットフィルターがありません。赤外線照明を組み合わせると夜間撮影に使えます。暗所ではIR照明などが別途必要で、カメラ単体で暗闇を撮れるわけではありません。
可視光のもとでは赤外光もセンサーに届き、標準版とは色の写り方が変わります。昼夜を通して自然な色を重視するならStandard、夜間にIR照明を使うならWide NoIRが合います。
16MPのAF機
Arducam IMX519 B0500はSony IMX519を採用した16MPカメラです。4656×3496のローリングシャッター式で、PDAFとCDAFによるオートフォーカスに対応します。最短撮影距離は10cm、対角画角は80°です。
水平画角は67°、垂直は53°です。Camera Module 3 Wideより画角は狭く、標準モデルとも異なる設計です。画素数が多くても暗所や動体に常に強いわけではありません。
650nmのIRカットフィルターを搭載しています。Pi 5と4B、3B+と3A+が対応機種です。ZeroとZero 2 Wも対応し、OSはBookwormとTrixieをサポートします。Compute Module 3や3+、4、5ではアダプターボードが必要です。
AF制御にはArducamのlibcameraソフトウェアとドライバー設定を使います。純正カメラと同じ手順で済むとは限りません。OSのバージョンやメーカーの手順も確かめてください。
レンズ交換式
High Quality CameraはSony IMX477Rの12.3MPセンサーを備え、CSマウントレンズを使います。付属アダプターでCマウントレンズにも対応し、AFはなく焦点はレンズ側で合わせます。
画角は装着するレンズによって変わります。CSマウントのバックフォーカスは12.5〜22.4mmで調整可能です。レンズや光学系を入れ替えながら検討できます。
被写体との距離が頻繁に変わる撮影では手動のピント調整が手間になります。レンズや光学系の調整も開発に含める場合、このカメラの強みが出ます。
動きに強い撮影
Global Shutter CameraはSony IMX296LQR-Cを搭載しています。カラー1.58MPで、最大1456×1088を60Hzで撮影可能です。グローバルシャッターは画面全体をほぼ同じタイミングで記録します。
ローリングシャッターは画面を行ごとに読み出すため、速く動く羽根やコンベヤーが傾いて写ることがあります。グローバルシャッターはこの歪みを抑えやすく、計測やマシンビジョンに使われます。
AFはなく、CマウントまたはCSマウントレンズを使います。動きの形や位置を正確に捉える撮影に重点を置いた専用機です。
結論
画素数に加え、AFの有無や画角、撮影対象の動きも判断材料になります。距離が変わる可視光撮影にはCamera Module 3 Standard、広範囲やIR夜間撮影にはWide NoIRが合います。
16MPや近接AFを重視するならArducam IMX519、交換レンズを使うならHigh Quality Cameraが適します。動体の歪みを抑えたい場面ではGlobal Shutter Cameraを、距離が一定の基本撮影ではCamera Module 2をすすめます。
長期試作では生産予定も参考になります。Camera Module 2は少なくとも2028年1月まで、Camera Module 3とHigh Quality Cameraは2030年1月まで、Global Shutter Cameraは2032年1月まで生産予定です。
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