電源回路開発におすすめの電子負荷装置5選|定電流・定電力モード対応機を紹介

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電源回路の開発では、定格出力を確かめるのと同時に、負荷を変えた瞬間の電圧変動や保護動作も見たいところです。電子負荷装置を使えば、電源や電池に狙った電流や電力を流せます。

定電流のCCと定電力のCPは、電源の基本特性を調べるときに役立ちます。電源回路開発で電子負荷装置を選ぶなら、試験電力や電圧、負荷を切り替える速さを押さえると、必要な機能が見えてきます。

注目機種を俯瞰

5機種の定格と主な機能を一覧にしました。定格電力が近い製品でも、最大電圧や電流、動的試験、通信方式によって得意な試験が異なります。

製品定格電力・電圧・電流主な特徴
ITECH IT8511A+ITECH IT8511A+150 W・150 V・30 A4モード、10 kHz動的試験、電池試験
SIGLENT SDL1030X300 W・150 V・30 ACC動的試験25 kHz、USB・LAN標準
RIGOL DL3021ARIGOL DL3021A200 W・150 V・40 A30 kHz動的試験、512ステップList
GW Instek PEL-3032E300 W・500 V・15 A7モード、Normal Sequence最大1000ステップ
菊水 PLZ1205W1200 W・150 V・240 A1 μsあたり最大60 A、最大10000ステップ

電圧、電流、電力はそれぞれ個別の定格上限です。最大電圧と最大電流を同時に使えるとは限らないため、想定する試験点で電力も定格内に収まるか確かめてください。

負荷電流を速く切り替えたいのか、長いシーケンスを組みたいのか。通信による自動化も必要なら、インターフェースが標準装備かオプションかを確認しましょう。

電子負荷の役割

電子負荷装置は、電源から電力を受け取る負荷を電子的に作る装置です。抵抗器を使う場合に比べて電流や電力を数値で設定しやすく、条件変更も反映できます。便利な点ですね。

電源回路の評価では、定格出力に加えて、負荷をつないだ直後の電圧降下や外した後の電圧上昇も確かめます。設定値を記録すれば、同じ負荷条件で試験結果を比べられます。

直流電源、DC-DCコンバーター、充電器、電池では、必要な電圧や電流が異なります。対象の出力範囲を先に把握しておくと、電子負荷装置の定格を確認しやすくなります。

動的試験の意味

負荷電流は、起動や動作の切り替えに応じて変化します。電子負荷の動的試験ではこの変化を再現し、電圧降下やオーバーシュート、回復の様子を測れます。

切り替え周波数とスルーレートを確認します。スルーレートは電流が変わる速さを示す値です。設定範囲が試験対象の動きに足りなければ、急な負荷変化を再現できません。

負荷変化への応答を記録すると、電源回路の補償や保護設定を見直す材料になります。必要な切り替え条件を満たす機種を選び、試験結果とあわせて確認してください。

150〜300Wの機種

ITECH IT8511A+は150 W・30 A級の電源や電池を試験するモデルです。CC、CV、CR、CPの4モードと最大10 kHzの動的試験に対応し、表示分解能は電圧0.1 mV、電流1 mAです。

放電試験では、電圧・容量・時間を停止条件に設定できます。設定メモリーは100グループ。放熱器の温度に応じてファン速度を自動調整するため、条件を変えながら試験する場面にも便利です。

ITECH IT8511A+

ITECH IT8511A+

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SIGLENT SDL1030Xは300 W・30 Aまで対応し、CC動的試験は最大25 kHzです。電流スルーレートは1 μsあたり0.001~2.5 A、電圧・電流測定は最大500 kHz。Listは最大100ステップで、USB・LAN・RS232も標準装備しています。

SIGLENT SDL1030X

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RIGOL DL3021Aは200 W・40 A級で、最大30 kHzの動的試験と最大512ステップのList機能に対応します。USB・RS232は標準装備。一定条件下における8時間の電流・電圧変化も仕様に定められています。

RIGOL DL3021A

RIGOL DL3021A

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高電圧・大電力機

GW Instek PEL-3032Eは300 W以内で最大500 V・15 Aに対応します。高電圧側の回路を試す用途には、この機種がおすすめです。15 A時の最低動作電圧は2.5 Vです。

CC、CV、CR、CPに加えてCC+CV、CR+CV、CP+CVを備え、合計7モードです。Normal Sequenceは最大1000ステップ。Fast Sequenceは最小設定時間が25 μsです。電池放電の自動化機能もあり、USBは標準、LANなどはオプションです。

GW Instek PEL-3032E

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菊水電子工業 PLZ1205Wは1200 W・240 A級の大容量モデルです。240 Aは後面入力端子の仕様で、前面負荷入力端子は80 A。後面端子使用時の最低動作電圧は0.05 V、単体の最大スルーレートは1 μsあたり60 Aです。

シーケンスは最大10000ステップで、LAN・USB・RS232Cを標準装備します。別売ブースターを最大4台接続すると、最大10.8 kW・2160 Aまで拡張できます。希望小売価格の参考は658,900円(税込)で、実売価格は時期や販売店によって変わります。

菊水 PLZ1205W

菊水電子工業

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シーケンス試験

シーケンス機能を使うと、複数の負荷条件を順番に実行できます。起動直後から定常状態までの変化や負荷切り替え後の応答を続けて試せるため、設定を手作業で変える回数を減らせます。

ステップ数は機種ごとに異なります。DL3021Aは最大512、SDL1030XのListは最大100、PLZ1205Wのシーケンスは最大10000ステップです。必要な条件数や試験時間に足りるか、機能を確認してください。

電池の放電試験では、停止電圧・容量・時間を条件に設定できる機種が便利です。同じ終止条件で複数の電池を試すと結果を比べやすく、放電容量や経過時間の記録にも役立ちます。

結論

150 W級の電源や電池をCC・CPで試すなら、ITECH IT8511A+をおすすめします。300 W級で最大25 kHzのCC動的試験と標準LAN通信が必要なら、SIGLENT SDL1030Xが有力です。

40 A級の出力や512ステップの試験にはRIGOL DL3021Aをおすすめします。300 W以内で高電圧回路を試すならGW Instek PEL-3032E、1200 W・240 A級の大容量試験なら菊水 PLZ1205Wが合います。PLZ1205Wは後面端子の条件と参考価格も確認してください。

試験点の電圧・電流・電力が定格内に収まることを確かめ、必要なモードや動的試験、シーケンス、通信機能を照合しましょう。再現したい負荷条件が定まれば、電源回路開発に必要な電子負荷装置を具体的に選べます。

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