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ゲームAIの本を探すと、NPCの移動や行動判断、対戦ゲームの探索を扱う本が同じ棚に並び、迷ってしまいますよね。扱う問題はそれぞれ違います。作りたい動きに近い本から読むと、順番も決めやすくなります。
ここではUnityの経路探索や行動木から、ゲームAIの理論や探索アルゴリズムまで扱う6冊を紹介します。NPCに目的地まで歩かせたいのか、次の行動を選ばせたいのか。目標が見えると、読む本も絞りやすいですね。
6冊の早見表
| 本 | 主なテーマ | 向いている人 | 参考価格(税込) |
|---|---|---|---|
ステップアップUnity | NavMesh、ビヘイビアツリー | UnityでNPCを実装したい人 | 2,948円 |
ゲーム情報学概論 | 経路探索、意思決定理論 | AIのアルゴリズムを学びたい人 | 3,520円 |
スクウェア・エニックスのAI | 移動、回避、計画型AI | ゲーム開発の実例を知りたい人 | 5,500円 |
ゲームAI技術入門 | キャラクター、群衆、メタAI | ゲームAIの全体像を知りたい人 | 3,058円 |
Unity超入門 | Unity 6、AI Navigation | Unityを始めたばかりの人 | 2,640円 |
ゲームで学ぶ探索アルゴリズム実践入門 | 木探索、メタヒューリスティクス | 対戦ゲームのCPUを作りたい人 | 2,992円 |
価格は税込の定価・希望小売価格を目安にしています。実売価格は時期や販売店によって変わるため、購入時に確認してください。
経路探索は、キャラクターが地形の中で目的地まで進む道筋を見つける仕組みです。まずは移動の課題、と捉えると整理しやすいでしょう。
一方、行動の判断では移動、攻撃、待機などから次の行動を選びます。NPCらしい動きを作るには、この二つを分けて考えるのがポイントです。
Unityの実装例
UnityでNPCを実装する本なら、『ステップアップUnity ──プロが教える現場の教科書』がおすすめです。256ページで、NavMeshによる経路探索とビヘイビアツリーによる意思決定をUnityとC#の文脈で学べます。
行動木は、敵が見えたら攻撃、体力が少なければ逃げるといった条件と行動を階層にまとめる考え方です。条件を加えても整理しやすく、NPCの判断を小分けに試せます。
本書はAIとあわせて3Dゲーム制作の基本、UI、負荷削減も扱います。各Partは独立しているため、必要なテーマから読み進められるのも便利なところです。
Unityが初めてなら、『Unity超入門 やさしくわかるゲーム開発』をおすすめします。Unity 6で玉転がしやサバイバルなど4種類のゲームを作り、制作の流れでAI Navigationにも触れられます。
こちらはゲーム制作の入門書で、NavMeshや行動木の詳しい比較を主題にしていません。Unityの基本操作に不安がある人には『Unity超入門』、すでにC#で作れる人には『ステップアップUnity』が合います。
移動と判断の理論
経路探索とNPCの意思決定を理論から学ぶなら、『ゲーム情報学概論 – ゲームを切り拓く人工知能 –』がおすすめです。234ページの教科書的な構成で、ナビゲーションメッシュやウェイポイント、ダイクストラ探索とA*パス検索を扱います。
A*は目的地までの距離を見積もり、候補の道を効率よく調べる探索法です。マップで経路を探す仕組みが分かり、探索の手順を順に考えたい人にも役立ちます。
意思決定の章では、ステートベースやルールベース、ビヘイビアベースなど8種類のアルゴリズムを扱います。行動木に加えて別の方式も学び、何をどの仕組みに任せるか考えたい人におすすめです。
Unityの操作手順を追う本ではありません。ゲームAIの用語とアルゴリズムを理解し、設計の理由を整理するための一冊です。コードを書きながら学ぶならUnity本を併読すると、実装と理論をつなげやすくなります。
制作現場のAI
ゲーム開発現場でのAIを知りたい人には、『スクウェア・エニックスのAI』がおすすめです。2024年刊で336ページのオールカラー本です。経路探索やナビゲーションメッシュに加え、ステアリングや回避、3Dナビゲーションを扱います。
経路が見つかることと、キャラクターが自然に歩けることは別の課題です。狭い場所で壁を避けたり、動く相手を避けて進路を変えたりするには、経路探索の結果を移動に反映する仕組みも必要になります。
意思決定では、プランニングを用いたシステムを扱います。AIアニメーションやディープラーニングにも話が広がり、各章は前半が平易な解説、後半が専門的な内容です。
参考価格は5,500円で、6冊の中では高めです。現代のゲームAIを広く知りたい人に本書をおすすめします。Unityの操作手順より、開発現場の発想や技術領域に関心がある人に合います。
ゲームAIの全体像
NPCの行動木の先にあるゲームAI全体を知りたいなら、三宅陽一郎著『ゲームAI技術入門──広大な人工知能の世界を体系的に学ぶ』がおすすめです。384ページあり、キャラクターAIやナビゲーションAI、メタAIと群衆AIを体系的に扱います。
扱う範囲は広く、NPCの判断から群衆の動き、ゲーム全体の展開調整まで届きます。記憶や自動生成も取り上げていて、各技術がゲーム内のどの問題に関わるか整理できます。
Unityの特定機能を操作する手順を学ぶ本ではありません。エンジンを問わない概念を押さえ、企画や実装で問題をナビゲーションAIとキャラクターAIに分類したいプログラマーやプランナーにおすすめです。
AI分野の広さに戸惑う初学者には、最初の案内役として本書をおすすめします。特定の経路探索アルゴリズムをコードに移すときは、A*を扱う『ゲーム情報学概論』やUnityの実装例を合わせると、理論を実作業につなげられます。
探索手法を深める
『ゲームで学ぶ探索アルゴリズム実践入門 ~木探索とメタヒューリスティクス』は、NPCの空間移動ではなくゲーム内の選択肢を先読みする探索を扱います。C++環境を準備して演習する本で、実装しながらアルゴリズムを学びたい人におすすめです。
貪欲法やビームサーチ、Chokudaiサーチを扱い、対戦ゲームのCPU作りやゲーム木探索の考え方を学べます。たとえば、何手か先まで盤面の変化を調べ、得点が高くなりそうな手を選ぶ課題に役立ちます。
木探索は行動木にも出てくる言葉ですが、本書で扱うのは選択肢を枝分かれさせて調べる探索です。敵を見て逃げるNPCの判断に使うビヘイビアツリーとは別の仕組みなので、混同しないようにしましょう。
UnityでNPCの移動を実装するなら、Unity本や経路探索の理論書がおすすめです。盤面を読み、強い手を選ぶCPUを作るなら本書が課題に直結します。対象読者と課題がはっきりしたC++演習中心の一冊です。
結論
UnityでNPCの移動と行動木を試す人には『ステップアップUnity』、Unity 6の基礎から学ぶ人には『Unity超入門』がおすすめです。AIの実装例を追うか、ゲーム制作の基本から進めるかで決められます。
A*や意思決定アルゴリズムを理解したい人には『ゲーム情報学概論』が合います。開発現場の移動や計画型AIを知るなら『スクウェア・エニックスのAI』、領域全体を整理するなら『ゲームAI技術入門』を選んでください。
対戦ゲームのCPUが目的なら、『ゲームで学ぶ探索アルゴリズム実践入門』を選んでください。経路探索、行動木、ゲーム木探索はそれぞれ解く問題が違います。作りたい動きを具体的に思い浮かべ、その課題に直結する本から読むのが遠回りしない方法です。
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