組み込み無線開発におすすめのベクトルネットワークアナライザー6選

PR:この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。

組み込み無線の開発では、アンテナ単体に加えて、基板の給電線やコネクタを含めた状態で高周波の振る舞いを確かめます。ここで頼れるのが、反射と通過を測るベクトルネットワークアナライザー(VNA)です。

製品には、持ち運べる測定器から複数ポートを備えた開発・製造向けまで幅があります。最高周波数だけで決めると、必要な測定機能と合わないことも。測りたい帯域やポート数、校正方法もあわせて見ておきましょう。

製品測定周波数範囲主な持ち味
NanoVNA-H4NanoVNA-H49 kHz~1.5 GHz小型の現場測定、PC連携
LiteVNA 6450 kHz~6.3 GHz携帯型で5 GHz帯まで対応
ShockLine MS46122B-0101 MHz~8 GHzPC制御、フル2ポート
FieldFox N9912C3 kHz~10 GHzバッテリー駆動、現場で2ポート測定
R&S ZNL65 kHz~6 GHz大型画面、広いIF帯域幅
SIGLENT SNA5014A9 kHz~8.5 GHz4ポート、2系統の信号源

価格は販売時期や地域、校正キット、追加オプションの有無で変わります。同じ構成にそろえて見積もると、機種ごとの導入費用を比べやすくなります。

測定で見えること

VNAは信号を測定対象へ送り、どれだけ戻り、どれだけ先へ抜けるかを確認する測定器です。S11は入力側への反射、S21は入力から出力への通過を表します。アンテナや給電回路なら、まずこの二つが活躍します。

反射が大きいと、アンテナと回路の整合が取れていない場合があります。送信電力を効率よく放射できないこともあるため、S11の谷が目的の周波数にあるかを確認。基板や筐体に組み込んだ状態で測れば、設計変更による変化も追えます。

フィルターや増幅器、ケーブルの通過特性を見るときも、二つのポートが役立ちます。ケーブルや治具も測定値に影響するため、校正で基準面をそろえるのが基本。IF帯域幅を狭くすると測定時間は延びますが、ノイズを抑えやすくなります。

NanoVNA-H4

AURSINCのNanoVNA-H4は、9 kHz~1.5 GHzに対応する携帯型です。サブGHz帯のアンテナやケーブルを開発机や現場で手早く測る用途をカバーします。4インチのタッチスクリーンがあり、測定結果を本体で見られるのも便利ですね。

標準状態でS11とS21を測定でき、SMAのオープン・ショート・ロード・スルー用コネクタが付属します。ダイナミックレンジは50~300 MHzで70 dB超、300~900 MHzで60 dB超、900 MHz~1.5 GHzで40 dB超。周波数が上がるほど、測定余裕に気を配りたいところです。

USB Type-CでPCと接続すれば、NanoVNASaverで表示を確認したり、Touchstoneファイルを出力したりできます。32 GBのMicroSDカードと1,950 mAhバッテリーも搭載。なお、S12・S22の測定にはポートの手動配線変更が必要です。標準のS11・S21で足りる用途に合います。

NanoVNA-H4

NanoVNA-H4

AURSINC

Amazonで探す

LiteVNA 64

ZeenkoのLiteVNA 64は、50 kHz~6.3 GHzをカバーする携帯型です。2.4 GHz帯や5 GHz帯を含む無線機器、アンテナ、RF部品を現場で測る用途に対応します。上限が6.3 GHzなので、5 GHz帯にも周波数の余裕を持たせられる一台でしょう。

内蔵RFスイッチでS11とS21を測定でき、画面は3.95インチ、480×320ピクセルのタッチ式です。校正時のダイナミックレンジは3 GHz未満で70 dB超、3~6.3 GHzで50 dB超。上限に近い帯域では、測定対象の損失やノイズも踏まえて値を読みます。

販売構成にはSMAのオープン・ショート・ロード・スルー用コネクタが含まれます。USB-Cでデスクトップやモバイルアプリと連携でき、MicroSDカードスロットには測定データや画面を保存可能。寸法は140×75×20 mmで、携帯性を保ちながら広い測定範囲を扱えます。

LiteVNA 64

Zeenko

Amazonで探す

ShockLine

AnritsuのShockLine MS46122B-010は、1 MHz~8 GHzに対応するUSB接続型です。Type-Nメスの2ポートを備え、操作にはPC上のShockLine GUIを使います。PCと組み合わせて測定する開発環境の機種です。

フルリバーシング2ポートVNAで、ダイナミックレンジは100 dB超。1ポイントあたり130 µsで掃引します。基板やRF部品の双方向特性を確認したり、繰り返し測定を行ったりする場面で力を発揮します。8 GHzまで測れるため、サブ6 GHz帯も測定範囲に含まれます。

本体は高さ1Uのコンパクト筐体で、内部データ保存メモリはありません。測定結果はPC側で扱います。校正・検証キットは別途選べ、タイムドメイン機能はオプションです。PCと一緒に使う開発・製造環境で運用できます。

ShockLine MS46122B-010

Anritsu

Amazonで探す

FieldFox

KeysightのFieldFox N9912Cは、NAXオプションを含む10 GHz VNA構成で、3 kHz~10 GHzを測定できます。バッテリー駆動に対応し、質量は3.4 kgです。アンテナやRF基板を実験室の外で評価したいとき、測定器を持ち出せるのが強みです。

NAX構成ならフル2ポートのS11・S21・S12・S22を測れます。全4つのSパラメータ測定でダイナミックレンジは115 dB。IF帯域幅は3 Hz・10 Hz・30 Hz・100 Hz・300 Hz・1 kHz・3 kHz・10 kHz・30 kHz・100 kHzから選べます。信号の強さや掃引時間に応じて調整できますね。

QuickCal・フル2ポート校正・TRL・ECalに対応し、校正キットの注文も推奨されています。VNA機能はオプションなので、NAXを含む構成か確認しましょう。CATやスペクトラムアナライザー機能も選択でき、付属品には充電式バッテリーとキャリングケースがあります。

FieldFox N9912C

Keysight

Amazonで探す

R&S ZNL6

Rohde & SchwarzのR&S ZNL6は、5 kHz~6 GHzの2ポートVNAです。10.1インチのWXGAカラータッチ画面を備え、本体上で操作できます。机上で基板やRF部品を測るときも、画面で結果を確認できます。LANとUSBでPCとのデータ連携も可能です。

双方向のSパラメータ測定に対応します。10 Hz IF帯域幅時のダイナミックレンジは、50 MHz~4.5 GHzで120 dB超、4.5~6 GHzで115 dB超です。IF帯域幅は1 Hz~500 kHzと広く、測定ノイズと速度のバランスを細かく調整できます。

校正方式はTOSM(SOLT)やTRLに対応し、手動校正キットと自動校正ユニットを選べます。スペクトラムアナライザー機能はオプションです。測定上限は6 GHzなので、それを超える帯域には上位レンジが必要。6 GHz以下の無線基板を据置環境で扱うなら、画面の見やすさも利点になります。

ZNL6

Rohde & Schwarz

Amazonで探す

SNA5014A

SIGLENTのSNA5014Aは、9 kHz~8.5 GHzを扱う4ポートVNAです。複数アンテナの経路やRFフロントエンドを評価する研究開発・製造環境で使えます。内蔵信号源は2系統で、画面は12.1インチのマルチタッチ式です。

ダイナミックレンジは10 Hz IF帯域幅時に125 dB、IF帯域幅は1 Hz~10 MHz。出力レベルは−55 dBm~+10 dBmの範囲で設定できます。フル1・2・3・4ポート校正とTRL校正に対応し、複数ポートを使う評価を支えます。

LAN・USB Device・USB Host(USB-GPIB)を備え、SCPI・LabVIEW・IVI・VXI-11などでリモート制御できます。スペクトラムアナライザーとTDR機能はオプションです。4ポートを使う具体的な評価がなければ機能を持て余しやすいため、複数経路を扱う組織におすすめします。

SNA5014A

SIGLENT

Amazonで探す

結論

サブGHz帯のアンテナを手軽に測るならNanoVNA-H4、5 GHz帯まで持ち出して測るならLiteVNA 64がおすすめです。どちらも画面付きで操作しやすく、校正コネクタも利用できます。S11・S21の測定が中心かどうかも判断材料になります。

PCベースで高速な2ポート測定を行うならShockLineを、10 GHzまで現場で測るならFieldFoxをおすすめします。据置で大画面や測定条件の調整幅を重視する場合はR&S ZNL6、複数経路をまとめて評価するならSNA5014Aが有力です。

決め手は最高周波数だけではありません。必要なSパラメータ・ポート数・校正キット・オプションまで含めて構成を考えましょう。価格は時期や構成で変わるため、見積もりでは本体だけでなく校正やソフトも含めた総額を比べると判断しやすくなります。

【2026年版】Amazonで買えるおすすめノートPCランキング!コスパ最強のモデルはこれだ
DELLのノートパソコンがテーブルの上に置いてある画像

Amazon の PC をスコア化してみた

Specsy Hub

Amazonにある8〜14インチの小型WindowsタブレットやノートPCを、スペック別にスコア化して比較・ランキング。

タイトルとURLをコピーしました