組み込み無線開発におすすめのスペクトラムアナライザー4選|特徴と価格を解説

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組み込み無線の開発では、送信波が狙った帯域に収まっているか、不要な成分が出ていないかを何度も確認します。試作から量産前の評価まで、スペクトラムアナライザーがその測定を支えます。

アンテナ調整に加え、通信中のノイズや別回路から回り込む信号も観測できます。機種ごとに上限周波数と解析機能が違うので、開発対象と照らし合わせたいですね。

早見表

4機種は測定できる周波数の上限が異なり、リアルタイム解析やトラッキングジェネレーターの有無にも差があります。特徴を先にまとめました。

メーカー機種周波数範囲主な特徴価格目安
SIGLENTSSA3032X PlusSSA3032X Plus9 kHz~3.2 GHzプリアンプ標準、TGキット掲載US$3,035.00
Rohde & SchwarzFPC15005 kHz~1 GHz(拡張で2 GHzまたは3 GHz)TG内蔵、VSWR・VNA対応AUD 5,320から
Signal HoundBB60D9 kHz~6 GHz27 MHzリアルタイム解析US$4,950~5,450
KeysightN9000B CXA9 kHzから各構成の上限3.0、7.5、13.6、または26.5 GHzまで最大25 MHz解析帯域幅個別見積もり

価格は公式掲載の希望小売価格や開始価格を参考にしています。実売価格は販売店や時期で変わるため、表の金額は目安としてご覧ください。

ドル・豪ドル建ての価格は為替によって円での負担額も動きます。N9000Bは周波数範囲や追加機能で構成が変わるので、見積もりで確認しましょう。

電波の見え方

画面の横軸は周波数、縦軸は信号の強さです。狙った通信チャネルの幅や基本波以外の高調波、周辺回路のノイズを画面上で追えます。図の意味を読む出発点です。

RBWは分解能帯域幅を指し、近い周波数の信号をどこまで細かく区別できるかに関係します。値を狭くすると小さな成分を見分けやすい反面、掃引測定に時間がかかりやすくなります。

DANLは表示平均雑音レベルです。数値が低いほど微弱な信号を見つけやすい傾向がありますが、測定周波数やRBW、プリアンプの有無で変化します。数値を比べるときは測定条件もそろえてください。

2.4 GHz帯の評価なら3.2 GHzまで測れる機種で範囲を覆えます。5 GHzや6 GHz帯を評価する場合は測定器の上限もその周波数を超える必要があります。将来扱う帯域も確認しておきたいですね。

SSA3032X Plus

SSA3032X Plusは9 kHz~3.2 GHzを測る据置型です。RBWは1 Hz~1 MHzで、プリアンプも標準搭載しています。2.4 GHz帯の無線機器と低い周波数の回路ノイズを同じ測定器で確認したい開発者におすすめです。

DANLは表示平均雑音レベルで示され、代表値は1 Hzあたり-161 dBmです。微弱な信号を見るときの目安になりますが、実際の表示は測定条件にも左右されます。RBWなどをそろえて評価してください。

トラッキングジェネレーターは100 kHz~3.2 GHzに対応します。キットSSA3000XP-TGは標準付属品欄に掲載されており、フィルターなどの周波数応答を確認する測定にも使えます。

LAN経由でブラウザーから操作できるのも便利です。ACPRやチャネルパワー、占有帯域幅、ASK・FSK解析はオプションです。必要な機能を含めて予算を考えておきましょう。

SSA3032X Plus

SSA3032X Plus

SIGLENT

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FPC1500

Rohde & SchwarzのFPC1500はベース機で5 kHz~1 GHzを測定します。周波数拡張オプションを加えると2 GHzまたは3 GHzまで広がります。対象機器に合わせて上限を設定できる機種です。

トラッキングジェネレーターは本体に内蔵され、単体の信号源としても使えます。内蔵VSWRブリッジを備え、オプションK42を加えるとベクトルネットワーク解析が可能。アンテナや整合回路の反射特性も評価できます。

RBWは1 Hz~3 MHzです。FPC-B22はオプションのプリアンプで、使用時のDANLは1 GHzにおいて1 Hzあたり-158 dBm未満。プリアンプが必要かどうかで導入時の構成も変わってきます。

USBまたはEthernetで接続でき、Windows用InstrumentViewとMobileViewアプリも利用できます。公式掲載の開始価格はAUD 5,320から。オプションを含む価格は販売店に確認してください。

FPC1500

Rohde & Schwarz

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BB60D

Signal HoundのBB60DはUSB 3.0でPCにつなぐ小型機です。周波数範囲は9 kHz~6 GHzで、130 MHz~6 GHzにはプリセレクターフィルターを搭載。2.4 GHz帯に加えて5 GHz・6 GHz帯の確認にも使えます。

瞬時帯域幅は27 MHzです。取り込んだ帯域をリアルタイムで解析するため、断続的な送信や一時的な干渉を観測したい開発におすすめです。短い信号を追う用途に合います。

USB 3.0経由でRFデータを最大140 MB/sでPCへ転送できます。Spike解析ソフトが付属し、WindowsとLinux向けAPIも用意されています。RBWは取扱説明書の暫定仕様で1 Hz~10 MHzです。

本体にトラッキングジェネレーターは内蔵せず、対応するSignal Hound製機器を別途組み合わせます。リアルタイム解析やRF記録を主用途とする開発におすすめです。参考価格はUS$4,950~5,450です。

BB60D

Signal Hound

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N9000B CXA

KeysightのN9000B CXAは構成で周波数上限を選べるシグナルアナライザです。上限は3.0 GHz、7.5 GHz、13.6 GHzまたは26.5 GHz。いずれも測定開始周波数は9 kHzです。

RBWは1 Hz~8 MHzで、解析帯域幅は最大25 MHzです。変調信号の詳細解析など、広い解析幅を必要とする開発で利用できます。

DANLは1 GHzで、1 Hzあたり-163 dBmです。位相雑音は1 GHz、10 kHzオフセットで1 Hzあたり-110 dBc。プリアンプとトラッキングジェネレーターは周波数構成に応じて追加できます。

IQ AnalyzerとSwept SAが含まれ、IoT信号解析やデジタル復調、雑音指数測定などのXシリーズアプリを追加できます。Windows 11 IoT LTSC搭載の構成例もあり、価格は見積もり対応です。必要な機能を組み込む開発チームにおすすめします。

N9000B CXA

Keysight

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結論

2.4 GHz帯中心の試作・評価ならSSA3032X Plusをおすすめします。3.2 GHzまで測れ、プリアンプも標準搭載。基本機能と価格のバランスを重視する開発者に合います。

6 GHz帯の観測や断続信号の確認にはBB60Dをおすすめします。低周波から測定し、アンテナの反射特性も評価するならFPC1500が有力です。TGやプリアンプの追加費用も含めて検討しましょう。

複数帯域や変調解析を行うチームにはN9000B CXAを推します。測定範囲やアプリを構成に応じて広げられるのが強みです。必要な周波数上限と解析機能に合う構成を選べます。

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