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ゲーム開発向けに3D数学の本を探すと、ベクトルや行列は扱っていても、クォータニオンまで学べる一冊はどれなのか迷いますよね。用途ごとの違いが分かるよう、定番から新しめの本まで並べます。
ベクトルは位置や向き、行列は座標変換、クォータニオンは3D回転の表現に関わります。数学を順に学び直す本もあれば、Unityやコードを動かしながら確かめる本もあります。入口の違いを知ると選びやすくなります。
ここでは各書が扱う範囲と実装との距離に注目します。ゲーム内の移動や視点操作、当たり判定を手がかりに、どの本が今の課題に近いか見ていきましょう。
早見表
| 書名 | 得意分野 | 参考価格(税込) |
|---|---|---|
実例で学ぶゲーム3D数学 | ベクトル・行列から衝突判定まで | 3,740円 |
Unityでわかる!ゲーム数学 | UnityとC#で動きを確かめる | 3,718円 |
セガ的 基礎線形代数講座 | 線形代数と回転表現を学び直す | 2,970円 |
3Dグラフィックスのための数学入門 クォータニオン・スプライン曲線の基礎 | CG・回転・曲線 | 3,520円 |
3D-CGプログラマーのためのクォータニオン入門[四訂版] | クォータニオンを掘り下げる | 2,640円 |
価格は税込定価を目安にしています。実売価格は時期や販売店によって変わるため、購入時に現在の価格を確かめてください。発行年は2008年から2025年まで幅があります。
ベクトルや回転を広く学びたい人には総合書、Unityで手を動かしたい人にはUnity本がおすすめです。線形代数の復習やクォータニオンの深掘りも、各書の違いを見分ける目印になります。
3D数学が支える動き
キャラクターを前へ歩かせたい。そんなとき、ゲーム内では位置に進行方向を足して次の位置を求めます。向きと大きさをまとめて扱うのがベクトルです。移動や速度、力の計算にも使われます。
カメラや物体を別の座標系へ移す処理には行列を使います。ワールド座標とキャラクターのローカル座標を行き来できると、オブジェクトの親子関係やカメラ視点の仕組みも具体的に見えてきます。
3Dの回転は見た目以上に混乱しがちです。オイラー角なら角度で直感的に指定できますが、回転順序の影響を受けます。クォータニオンは回転を別の形で表し、滑らかな補間や視点操作に役立ちます。
実例で学ぶゲーム3D数学
Fletcher Dunn、Ian Parberry著、松田晃一訳のオライリー・ジャパン刊です。484頁の総合書で、座標系やベクトル、行列に関する線形代数から投影まで、ゲーム向け3D数学を幅広く扱います。
回転ではオイラー角と四元数の両方を取り上げます。さらに幾何プリミティブや可視性、衝突判定へと進みます。キャラクターの向きに加えて画面への映り方や接触判定まで、一冊でたどれる構成です。
C++による座標変換の章に加えて、サンプルコードと練習問題の解答もあります。理論をゲーム実装の流れに沿って学びたい人に合います。一方で数学の一項目だけを短時間で調べたい場合には分量が多めです。定価の目安は3,740円です。
Unityで学ぶゲーム数学
加藤潔著、翔泳社刊の384ページの本です。Unity上で物体を動かし、C#のプログラムと数式を結びつけて学べます。数学が苦手なゲームプログラマ向けの構成で、式だけを追うのが不安な人にも取り組みやすいですね。
物体運動や座標変換、当たり判定に加え、簡単なレンダリングと立体物の作成も扱います。Unityで体験する5章と数学の基本・応用を扱う2章で構成され、実例と仕組みを行き来できる内容です。
数式だけでは想像しにくい移動や衝突を、画面の変化で確かめたい人に合います。Unityを使った学習が中心のため、C++の座標変換例や四元数の理論を詳しく学びたい人には総合書や専門書もおすすめです。定価の目安は3,718円です。
セガ的 基礎線形代数講座
山中勇毅著、日本評論社刊。2025年発行で、272ページの初級向け書籍です。数の拡張や指数関数、三角関数から始まるので、ベクトルや行列を久しぶりに学ぶ人も一から確認できます。
ベクトルや内積・外積、連立一次方程式や線形変換に加え、固有値と対角化まで扱います。ゲーム開発に登場する計算を、個別のテクニックにとどめず、線形代数の流れに沿って整理できるのが持ち味です。
回転行列・オイラー角・回転ベクトル・クォータニオンも範囲に含まれます。線形代数と回転の関係を学び直したい人や、数学の筋道をつかみたい人におすすめです。定価の目安は2,970円です。
CG数学入門と曲線
郡山彬・原正雄・峯崎俊哉著、森北出版刊。240ページの全6章構成で、高校数学の復習から大学数学、CGの原理へ進みます。高校数学を復習しながら3Dグラフィックスの数学へ進める内容です。
行列による回転・拡大・座標変換に加えて、投影の数理や四元数による回転も扱います。B-スプライン曲線やNURBSの生成方法と考え方まで範囲に入り、物体の移動やカメラから形状や曲線へと関心を広げられます。
クォータニオンを集中して学ぶなら専門書が近道ですが、CGの基礎から曲線生成までまとめて学びたい人には本書がおすすめです。高校数学を復習しながら進めたい人にも合います。税込定価の目安は3,520円です。
クォータニオン入門
金谷一朗著の工学社刊、四訂版です。2022年発行、240ページ。実数・複素数から行列、2次元・3次元の回転へ進み、クォータニオンの考え方と性質を掘り下げます。
3D回転の仕組みに加え、テンソル・スピノール・群・環・体に関する補講もあります。回転を実装上の便利な機能として使い、その表現が成り立つ理由まで理解したい人には読み応えのある内容です。
視点移動への応用やサンプルプログラムの実行方法も扱います。ベクトルや行列をある程度学んでから、クォータニオンを重点的に理解したい人におすすめです。一冊で幅広いゲーム数学を網羅する本とは役割が異なります。定価の目安は2,640円です。
結論
ゲーム数学全般を学び、ベクトル・行列から回転・投影・衝突判定までつなげたい人には、『実例で学ぶゲーム3D数学』がおすすめです。Unityで実際に動かしながら理解したいなら、『Unityでわかる!ゲーム数学』が合います。数式と画面の変化を結びつけやすい一冊です。
線形代数の基礎を新しめの内容で学び直したい人には、『セガ的 基礎線形代数講座』がおすすめです。CGと曲線まで学びたい人には、『3Dグラフィックスのための数学入門 クォータニオン・スプライン曲線の基礎』が合います。関心のある数学の分野を基準にすると、読み進めやすくなります。
クォータニオンの性質や回転を重点的に学びたい人には、『3D-CGプログラマーのためのクォータニオン入門[四訂版]』がおすすめです。定価は2,640円から3,740円が目安で、いま困っている実装に近い一冊なら、学んだ内容をゲーム開発へ持ち帰りやすくなります。
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