ジョエル・グリーンブラットの投資本おすすめ3選|初心者の個別株入門

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ジョエル・グリーンブラットの投資本で個別株の見方を学ぶなら、初心者には『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』を一冊目に挙げます。企業の利益や資本効率を見て候補を絞る考え方が中心です。株価の値動きを当てるのとは違う入り口ですよ。

とはいえ、公式の順位だけで買うのは早計です。三冊のテーマや読みやすさを見ながら、個別株投資の入口で何を学べるのか整理します。

本主なテーマ個別株との距離参考価格
株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」割安さと資本効率で銘柄を評価近い1,760円(税込)
グリーンブラットのイベントドリブン投資法グリーンブラットのイベントドリブン投資法合併、企業分割、倒産など近いが特殊な状況向け3,080円(税込)
The Big Secret for the Small InvestorThe Big Secret for the Small Investor価値投資と長期投資長期の考え方が中心US$18.60

魔法の公式

初心者にまずすすめたいのは、パンローリング刊『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』です。ジョエル・グリーンブラットの考え方を藤原玄訳で読めます。2006年刊、四六判ソフトカバー、238ページ。

企業を見る軸は、利益に対して株価が割安か、事業に投じた資本を効率よく利益に変えているかの二つです。小学生程度の数学を使い、平易な言葉とユーモアを交えて説明しています。投資指標に初めて触れる人も読み進めやすいでしょう。

参考価格は税込1,760円。実際の販売価格は時期や店で変わります。三冊の中では、平易な説明で個別株の評価に直結する考え方を学べる一冊です。投資の見方をまず一つ身につけたい人に合います。

読んですぐに売買のタイミングが分かるわけではありません。企業の数字から投資先の候補を探す方法を学び、実際の事業や決算は自分で確かめます。その両方を重ねて、内容を投資判断に生かせます。

株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」

株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」

パンローリング

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投資数字の限界

益利回りはPERと似た見方で、利益に対する価格を捉えます。ただし、同じ指標ではありません。企業価値には株式の時価総額のほかに負債なども関わり、借入の多い会社では株価だけを見た印象と評価が変わることもあります。

利益が一時的に大きくなった企業は、見かけ上は割安で資本効率も高く映る場合があります。資産を売却したり市況が追い風になったりして膨らんだ利益が、翌年も続くとは限りません。数字の背景を確かめておきたいですね。

たとえば資源価格が上がって利益が急増した会社は、過去の利益を基準にすると魅力的に映ります。価格が反落すれば業績が縮む可能性もあります。一方、設備投資の最中にある企業は、利益が伸びる前の数字だと評価されにくい場合もあります。

企業の決算では、売上高や営業利益の推移を追います。負債や営業キャッシュフローも確かめ、利益が一時的かどうかを見れば判断材料が増えます。マジック・フォーミュラは比較の軸を示しますが、会社の事業を理解する作業は残ります。

順位が苦しい局面

数字に基づく方法でも、短期間で市場平均を上回れるとは限りません。割安株が何年も評価されない一方で、成長期待の高い企業は高く評価され続けることもあります。市場が特定の業種や物語に注目する間は、規律を守る投資が見劣りする場面もあるでしょう。

「公式に沿って買ったのに株価が下がる」ことはあります。順位一つに頼って一銘柄へ資金を集中させれば、企業の失敗が資産全体に響きます。どの程度の損失に耐えられるかは、順位とは別に考える必要があります。

順位づけには過去の決算数値を使うため、業績が変われば評価も変わります。主力事業が縮小したり借入が増えたりした会社で、以前の計算結果をそのまま信じるのは危険です。業績に合わせて指標を更新し、見直しましょう。

この本で学べるのは、感情任せにせず決めた基準で投資を判断する姿勢です。公式で順位が高い企業も市場から評価されない時期があります。その前提があれば、手法への期待を現実的な水準に保てるでしょう。

イベント投資

『グリーンブラットのイベントドリブン投資法』では企業分割や企業再編、合併・倒産、リスク・アービトラージなどの特殊状況を扱います。パンローリング刊で奥脇省三訳の本です。A5判296ページで、参考価格は税込3,080円です。

本書では通常の決算分析に加えて、企業イベントがどう進み株主に何をもたらすかを考えます。ケーススタディを通して会社の価値や取引条件、成立の可能性を検討する内容です。魔法の公式で扱う企業評価より、個別の状況を読み解く力が必要になります。

たとえば買収価格が1,000円と発表され、対象株が970円で取引されているとします。買収が成立すれば差額が利益の種になります。ところが破談になり株価が800円へ下がれば、970円で買った人には大きな損失です。差額だけ見て安全と決めつけられません。

本書は2001年刊『グリーンブラット投資法』の改題新装版です。企業イベントの考え方や事例を学べますが、当時の制度や市場環境は現在と異なる場合があります。個別株の基礎を学んでから読むほうが、内容を理解しやすいでしょう。

グリーンブラットのイベントドリブン投資法

グリーンブラットのイベントドリブン投資法

パンローリング

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長期投資の視点

The Big Secret for the Small Investor: A New Route to Long-Term Investment Successは、価値投資、常識、定量的な規律を軸に長期投資を考える方法を紹介します。John Wiley & Sons刊で2011年発行、156ページのハードカバーです。参考価格はUS$18.60。

主なテーマは価値が生まれる源や市場の仕組み、ウォール街の動きと個人投資家が候補を考える視点です。魔法の公式で扱う二つの数値による方法に加え、個人が長く投資する際の考え方も幅広く取り上げます。

長期投資では、企業の価値を考えることと短期の株価変動に振り回されないことの両方が課題になります。本書では価値や市場の仕組みから長期投資を考えられます。特定の日本株の売買をすぐ決めるための銘柄集ではありません。

The Big Secret for the Small Investor

The Big Secret for the Small Investor

John Wiley & Sons

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結論

個別株を始める初心者に一冊だけすすめるなら、『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』です。企業を利益と資本効率から見る基本を日本語でつかめます。個別株の候補をどう評価するか学べる本として選んでください。

企業分割や買収など特殊な状況に関心があるなら、『グリーンブラットのイベントドリブン投資法』が次の候補です。長期投資の全体像を学びたい人には、The Big Secret for the Small Investorが合います。読む目的や読書の負担によって、選ぶ本が変わります。

参考価格は『魔法の公式』が1,760円、『イベントドリブン投資法』が3,080円、英語原書がUS$18.60です。実売価格は時期や販売店で変わり、原書は為替の影響も受けます。購入時に確認してください。

どの本を読んでも、指標を知ることは投資判断の出発点です。公式の順位に加えて決算や事業の変化を確かめ、売買を考えましょう。まず一冊目で数字の意味を理解し、個別企業を調べる習慣につなげるのが堅実です。

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