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組み込み開発では、センサー入力の揺れや電源の立ち上がりなど、実機で起きる信号を繰り返し与えて動作を確かめたい場面があります。任意波形対応のファンクションジェネレーターなら、定番波形に加え、試験用に作った信号も出力できます。
候補は、2チャンネルの基本機から大容量メモリー、高速エッジに強い機種まで3台です。仕様の数字を眺めるだけでは決めにくいので、基板へどんな刺激を与えたいかを考えてみてください。用途が絞れますよ。
| 機種 | 目立つ特徴 | 向く作業 |
|---|---|---|
RIGOL DG822 Pro | 2ch、625 MSa毎秒・16 bit、各チャンネル2 Mpts標準 | 基本的な基板試験、PC制御 |
Tektronix AFG31052 | Advancedモードで各チャンネル16 Mpts標準、本体波形編集 | 長い波形の作成、DUT接続時の波形確認 |
| SIGLENT SDG7032A | 2ch、5 GSa毎秒、各チャンネル最大512 Mpts、差動出力 | 高速信号、大容量波形、セグメント再生 |
実売価格は販売時期や販路、オプション構成によって変わります。メモリー拡張やシーケンス、デジタルバス出力を使う場合は、必要な機能を含む購入時点の参考価格で見積もるのが現実的です。
任意波形の強み
一般的なファンクションジェネレーターは、正弦波や方形波など、決まった形の信号を出力します。任意波形対応機では電圧の変化をサンプル列として登録できるため、独自の形や時間変化も再生できます。
たとえば、電源投入時の緩やかな立ち上がりや段階的に変わるセンサー値、短いパルスの連続などを作れます。実機で起きた不具合の再現や、複数の基板を同じ条件で試す場面に便利ですね。
波形の細かさを左右するのは、サンプリング速度や垂直分解能、メモリー容量です。速度が高いほど時間方向の細部を表しやすく、容量が大きければ長い波形を保持できます。出力周波数の範囲とは別の仕様なので、混同しないようにしましょう。
DG822 Pro
基本的な基板試験を始める人には、RIGOL DG822 Proが扱いやすい構成です。出力は2チャンネル。正弦波は1 μHz~25 MHz、方形波は1 μHz~20 MHz、任意波形は1 μHz~10 MHzに対応します。
サンプリング速度は625 MSa毎秒で、垂直分解能は16 bit。任意波形メモリーは各チャンネル2 Mptsが標準、各チャンネル8 Mptsへの拡張はオプションです。まず短めの試験波形で始め、必要に応じて容量を増やせます。
出力振幅は50 Ω負荷で1 mVpp~10 Vpp、High-Z負荷で2 mVpp~20 Vppです。位相は−360°~+360°の範囲を0.01°刻みで設定可能。2チャンネルの信号に位相差をつける試験にも使いやすい機種です。
AM、FM、PM、SUM、ASK、FSK、PSK、PWMの変調に対応し、掃引やバーストも扱えます。最大64波形エントリーのシーケンス再生が可能です。PC制御にはUSB、LAN、Web Controlを利用でき、定番の試験と自動化を組み合わせたい人に合います。
AFG31052
Tektronix AFG31052は2チャンネル機で、正弦波は1 μHz~50 MHzまで出力できます。サンプリング速度は500 MSa毎秒、垂直分解能は14 bitです。振幅範囲は50 Ω負荷で1 mVpp~10 Vpp、開放負荷で2 mVpp~20 Vppとなります。
メモリー容量はモードによって異なります。Advancedモードでは各チャンネル16 Mptsが標準で、各チャンネル128 Mptsへの拡張はオプション。一方、Basicモードでは各チャンネル128 kptsです。同じ本体でも、モードによって扱える波形の長さが変わります。
内蔵のArbBuilderを使うと、本体上で任意波形を作成・編集できます。PCを接続しなくても現場で波形を調整しやすいのは便利です。InstaViewではDUT接続時の実波形を、本体画面でリアルタイムに確認できます。
AM、FM、PM、FSK、PWMの変調に対応し、掃引とバーストも搭載しています。インターフェースはUSB、Ethernet、GPIBです。波形シーケンスはオプションなので、条件を順番に切り替える試験で使うなら構成を確認してください。本体での編集と接続後の波形確認を重視する開発者におすすめです。
SDG7032A
高速信号や差動出力を扱うなら、SIGLENT SDG7032Aが有力です。アナログ出力は2チャンネルで、差動とシングルエンドを選べます。帯域幅は350 MHz、サンプリング速度は5 GSa毎秒、垂直分解能は14 bitです。
任意波形のサンプルレートは0.01 Sa毎秒~2.5 GSa毎秒。メモリーは各チャンネル24 pts~512 Mptsと大容量です。長いデータ列や細かな時間変化を含む波形を扱う試験で、波形の長さと再生速度を両立しやすくなります。
最大1,024個のセグメントを編集・再生でき、各セグメントは最大65,535回繰り返せます。異なる状態の波形をつないだ試験や、同じ異常パターンの反復に便利です。チャンネル間のトラッキング、カップリング、コピー、重畳にも対応しています。
最小パルス幅は1 ns、最小エッジは500 psです。24 Vpp信号に±12 VのDCオフセットを重畳でき、最大出力範囲は±24 V。16 bit LVDS/LVTTLデジタルバス出力はオプションです。デジタル信号も必要なら、オプションを含む構成にしてください。
SIGLENT SDG7032A
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基本的な基板試験とPC制御を始める人には、DG822 Proがおすすめです。変調、掃引、シーケンスにも対応し、任意波形メモリーは各チャンネル標準2 Mpts。長い波形を扱う場合は、各チャンネル8 Mptsへの拡張を検討できます。
本体上で波形を編集し、DUT接続時の実波形も確認したいならAFG31052が有力です。長い波形にはAdvancedモードのメモリー容量を確認し、シーケンスが必要ならオプション込みで見積もりましょう。
高速エッジ、差動出力、大容量波形、セグメント再生が試験の中心ならSDG7032Aが適しています。価格は時期と構成を揃えて確認し、必要なメモリーやデジタル出力のオプションも含めて判断してください。
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