組み込み開発におすすめのハンドヘルドオシロスコープ5選

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組み込み開発では、基板の電源やクロック、通信信号をその場で確かめたい場面が少なくありません。ハンドヘルドオシロスコープなら、実験台から装置の設置場所まで移動しながら波形を確認できます。

チャンネル数や信号の速さに加え、入力の絶縁、画面、電池の持ちも機種選びの判断材料です。組み込み現場で役立つ仕様と具体的な用途を交え、おすすめ機種を紹介します。

早見表

まずは5機種の特徴を一覧で確認しましょう。100MHzの2チャンネル機から、4チャンネルや絶縁入力を備えるモデルまで、得意な作業はそれぞれ異なります。

帯域幅や同時に見られる信号の数、DMM、波形発生器の有無も気になりますよね。試作基板のデバッグと装置内で複数信号を点検する作業では、役立つ機能が変わってきます。

製品主な仕様特徴
OWON HDS2102SOWON HDS2102S100MHz・2chDMMと波形発生器を内蔵
OWON HDS1022M-IOWON HDS1022M-I20MHz・絶縁2chチャンネル間絶縁とDMMを搭載
SIGLENT SHS810XSIGLENT SHS810X100MHz・2chTrue RMS、データロガー、IP51
Micsig STO1004Micsig STO1004100MHz・4ch8インチ画面、シリアルデコード
Fluke 190-104-IIIFluke 190-104-III100MHz・絶縁4ch4ch同時1.25GS/s、IP51

価格は時期や販売店で変わります。参考価格がある機種は各紹介で目安を記しました。数値に加えて、どんな測定で役立つかも見ていきましょう。

HDS2102Sの特徴

OWON HDS2102Sは帯域幅100MHz、2チャンネル、サンプルレート500MSa/sの構成です。電源のリップルやマイコンのクロック、GPIOの応答など、試作中の基本的な波形確認に使いやすい一台です。

Sモデルには1チャンネルの波形発生器が内蔵され、正弦波を最大25MHzで出力できます。回路に既知の信号を入れて反応を確かめられるため、測定器をもう一台用意せずに手軽な刺激試験まで進められます。

マルチメーターは20,000カウント。電圧や抵抗を確かめたあと、同じ機器で波形を見る流れもスムーズです。メモリ長は8Kで、目の前の波形を素早く確認する用途に適しています。

画面は3.5インチ、320×240ピクセルです。18650リチウム電池を使い、シリーズ仕様の連続動作時間は3〜6時間。公式希望小売価格は税込48,400円で、実売価格は時期や店舗によって変わります。

OWON HDS2102S

OWON HDS2102S

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HDS1022M-Iの特徴

OWON HDS1022M-Iは帯域幅20MHz、サンプルレート100MS/sの絶縁2チャンネル機です。チャンネル間は絶縁され、チャンネル間絶縁定格はCAT II 1000V。グランド電位の異なる測定点を扱う現場で、入力絶縁を重視する人に合います。

20MHz帯域は、低速なセンサー出力や電源の変動、比較的ゆっくりした制御信号の確認に適した水準です。高速エッジの細かな形を追う場合は、より広い帯域が必要になります。絶縁入力を重視する測定で使える一台です。

画面は3.7インチ、640×480ピクセルのカラーTFTです。内蔵リチウムイオン電池は7.4V・3500mAhで、メモリは最大6000ポイント/チャンネル。DMM機能も一体で、最大4000カウント、3¾桁です。

寸法は113×180×40mm、重量は645gと軽量です。公式希望小売価格は税込129,800円で、実売価格は時期や店舗で変動します。帯域幅より絶縁2chと携帯性を優先する測定に合う設計ですね。

OWON HDS1022M-I

OWON HDS1022M-I

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SHS810Xの特徴

SIGLENT SHS810Xは100MHz帯域の2チャンネル機です。サンプルレートは1ch使用時に最大1GSa/s、2ch使用時に500MSa/s。マイコンの出力と周辺回路の応答を並べて確認する作業に使えます。

画面は5.6インチ、640×480ピクセルで、携帯型として見やすさに余裕があります。6000カウントのTrue RMSマルチメーターも備え、交流信号の実効値を確かめる測定に対応します。オシロスコープ入力2chは非絶縁です。

マルチメーター入力は絶縁され、保護等級はIP51。電池容量は6900mAhで最大5.5時間動作します。重量は1.75kgあり、複数の基板や装置を回る点検にも持ち運べます。軽さを最優先する携帯機とは異なる構成です。

シリアル解析とデータロガーを内蔵するのも特徴です。時間の経過に伴う値を記録する作業もまとめやすく、波形確認に加えて解析機能を活用したい現場で役立ちます。

SIGLENT SHS810X

SIGLENT SHS810X

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STO1004の特徴

Micsig STO1004はアナログ4チャンネルのタブレット型です。電源、リセット、クロック、データ線など複数信号の時間関係を一画面で追えます。2chずつ分けていた観測を一度に行えるのは、デバッグで助かるところです。

帯域幅は100MHz。サンプルレートはシングルチャンネル時に最大1GSa/sで、メモリ長も同条件で最大70Mptsです。長めの信号記録やイベントの前後まで確認する場面で活用できます。

画面は8インチ、800×600ピクセルで、タッチ操作と物理コントロールの両方に対応します。UART、LIN、CAN、I²C、SPIのシリアルデコードを備え、自動測定は31種類。通信の内容とアナログ波形を結びつけて調べられます。

内蔵電池は7.4V・7500mAhで最大5時間動作します。寸法は265×192×50mm、バッテリー込みで1.9kg。頻繁に片手で持ち歩く作業より、作業場所を移動しながら大画面と4入力を活用する場面に合います。

Micsig STO1004

Micsig STO1004

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190-104-IIIの特徴

Fluke 190-104-IIIは100MHz、4チャンネルのScopeMeterです。4ch同時のサンプルレートは1.25GS/s。各入力はほかの入力および接地から絶縁されており、電位の異なる複数箇所を同時に測定できます。

フルカラーLCDの画面は133×90mm、1120×765ピクセルです。付属のBP291リチウムイオン電池で最大7時間動作し、IP51にも対応。現場を移動しながら複数の波形を大きく確認したいときに扱いやすい構成です。

バッテリー込みの重量は2.2kg。片手で長く持つには重さがありますが、装置内の測定や現場を回る点検で、絶縁された4入力を重視するなら魅力があります。測定箇所を確認し、入力の絶縁条件を定格の範囲内で扱うことも大切です。

4chモデルには専用のDMM入力がありません。スコープ入力から最大4つの自動測定値を同時に表示できます。各入力の絶縁と複数波形の同時観測を優先する人に向いたモデルです。

Fluke 190-104-III

Fluke 190-104-III

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結論

基板の基本波形を測り、DMMと信号出力まで一台にまとめるなら、OWON HDS2102Sがおすすめです。公式希望小売価格の税込48,400円を目安に、試作や評価用として検討できます。

異なる電位の測定点を扱い、チャンネル間絶縁を重視するならOWON HDS1022M-I。大画面やシリアル解析も求める人にはSIGLENT SHS810X、4つの信号を同時に追う作業にはMicsig STO1004がおすすめです。

絶縁された4入力と現場での長時間動作を重視する場合は、Fluke 190-104-IIIが有力です。持ち運びには重さがあるものの、同時測定と入力絶縁が必要な現場で役立ちます。

おすすめは、作業で同時に見る信号の数と入力絶縁が必要かどうかで変わります。この二点を軸に候補を絞り、帯域幅や画面、電池、追加機能を照らし合わせれば、現場で使い続けやすい一台を選べるでしょう。

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