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在宅開発では回線速度を見るだけでは足りません。作業部屋まで通信が安定して届くか、PCやNASを何台有線でつなげるかも大切です。Wi-Fi 7メッシュに2.5GbEの有線バックホールを組み合わせると、部屋をまたぐ仕事環境を整えやすくなります。
5機種の早見表
各モデルの帯域と端子を並べました。Decoの4機種は2台パックで、ASUSのルーターは単体からAiMeshを構成するタイプです。
| 製品 | Wi-Fi 7の構成 | 各ユニットの有線ポート | 主な向き先 |
|---|---|---|---|
TP-Link Deco BE25(2台パック) | デュアルバンド | 2.5GbE×2 | 2.5GbE端末を複数つなぐ仕事部屋 |
TP-Link Deco BE65 Pro(2台パック) | 6GHz対応トライバンド | 5GbE×2、2.5GbE×1 | 6GHz端末と高速有線端末が多い環境 |
TP-Link Deco BE68(2台パック) | 6GHz対応トライバンド | 10GbE×1、2.5GbE×1、1GbE×1 | 10GbE機器も置く作業スペース |
TP-Link Deco BE85(2台パック) | 12ストリームのトライバンド | 10GbE×2、2.5GbE×2 | 高速な有線機器を複数使う環境 |
ASUS RT-BE3600J Pro | デュアルバンド | 2.5GbE×2 | 単体導入からAiMeshへ広げる構成 |
表の無線速度は、各周波数帯での理論上の最大値です。端末1台が同じ速度で通信できるという意味ではなく、回線契約や端末、設置場所、壁などによって実際の速度は変わります。
メーカーの参考価格を目安にしても、実売額は販売時期や店舗のキャンペーンで動きます。2台パックと単体を同じ条件で比べ、端子の数や役割に見合う価格かを確認すると判断しやすいでしょう。
在宅作業で困る場面
大きなリポジトリを取得したり、コンテナイメージをダウンロードしたりすると、通信の待ち時間が作業の区切りに響きます。オンライン会議やクラウド同期が重なる時間帯は、速度の揺れも気になります。
ルーターはリビングで、開発用PCは別室。そんな間取りでは、壁や距離が電波を弱める要因になります。接続できていても、部屋の端で速度が落ちたり、会議中に映像が乱れたりすることがあります。
NASやデスクトップPCは有線でつなぐと安定しやすいものの、置き場所までLANケーブルを引けない場合もあります。離れたメッシュ機器同士を有線で結び、端末は近くの機器につなぐ構成が役立ちます。
有線バックホール
メッシュでは親機と子機の間でも通信が行われます。この機器同士を結ぶ経路がバックホールです。Wi-Fiで中継する方式は、端末との通信と機器間の中継に同じ無線帯域を使うことがあります。
LANケーブルで機器同士をつなげば、中継を無線に頼らずに済みます。子機につないだPCの通信も安定しやすく、複数端末が同時に動く時間帯の速度低下を抑えやすい構成です。
2.5GbEで接続するなら、経路上のポートやスイッチも2.5GbE対応が必要です。途中に1GbEのスイッチがあると、その区間の上限は1Gbps。ルーターのポートだけ高速にしても、経路上の別の機器がボトルネックになれば速度を活かせません。
有線接続でもインターネットの速度は契約回線やモデムなどに左右されます。バックホールを整えると、宅内で部屋をまたぐ通信の不安定さを減らしやすくなります。
Wi-Fi 7の実効性
Wi-Fi 7のMLOは、対応端末が複数の周波数帯を活用する機能です。効果は電波状況や端末側の対応によって変わるため、ルーターを新しくしてもすべての端末がWi-Fi 7になるわけではありません。
BE65 Pro、BE68、BE85は6GHz帯に対応しています。空いている帯域を使える一方で、6GHzは壁などの影響を受けやすい面もあります。離れた部屋との接続を6GHzだけに頼らず、有線バックホールを組み合わせるのが現実的です。
320MHz幅や4K-QAMは、対応端末と良好な電波環境がそろうと力を発揮します。古い端末が混在する家庭や小規模オフィスでは、端末の更新状況も体感を左右します。仕様上の最大速度と仕事中の実効速度は分けて考えましょう。
BE25の実務性
Deco BE25は2.4GHzと5GHzを使うデュアルバンドで、2台それぞれに2.5GbpsのWANまたはLANポートを2基備えます。2.5GbE対応の作業PCとNASを同じ部屋に置くなら、子機に両方を有線接続しやすい構成です。
2台を2.5GbEで結んで作業部屋の子機に端末をつなげば、バックホール用の接続を確保しつつ、子機側のもう一方のポートを端末用に残せます。親機側も回線や追加の有線端末、スイッチと組み合わせられるのが利点です。
無線速度は5GHzが最大2,882Mbps、2.4GHzが最大688Mbps。150台以上の接続に対応し、MLOや4K-QAM、シームレスAIローミングも備えます。ただし接続台数の多さは、高速通信を保証する数字ではありません。
仕事用PCやNASは有線、スマートフォンや周辺機器は無線で使う家庭では、BE25の端子構成が扱いやすいでしょう。6GHzや10GbEまでは必要ない場合も、上位機のポートを持て余さずに済みます。
BE65 ProとBE68
Deco BE65 Proは、6GHz、5GHz、2.4GHzのトライバンドです。各ユニットには5Gbpsポートを2基、2.5Gbpsポートを1基搭載。6GHz対応端末とマルチギガの有線機器を併用する環境に合います。
200台以上の接続に対応し、最大320MHz幅やMLOも備えます。対応端末が増えるほど、無線帯域の余裕を活かしやすくなります。有線のPCやNASをつなぐ場合は、端末側のポート速度も確認したいところです。
Deco BE68は各ユニットに10Gbps、2.5Gbps、1Gbpsのポートを1基ずつ備えます。作業部屋で10GbE対応のNASやデスクトップPCを使いながら、2.5GbEの有線バックホールも組めます。
無線帯域は6GHz最大8,647Mbps、5GHz最大4,324Mbps、2.4GHz最大688Mbps。合計は約14Gbps級ですが、複数帯域を合わせた数字です。端末1台がこの速度で接続するわけではありません。
BE85の有線余力
Deco BE85は12ストリームのトライバンドで、各ユニットに10Gbpsポートを2基、2.5Gbpsポートを2基備えます。高速なPCやNASを複数置く作業室でも、接続先を確保しやすい構成です。
6GHzは最大11,520Mbps、5GHzは最大8,640Mbps、2.4GHzは最大1,376Mbps。MLOと最大320MHz幅にも対応します。無線端末が多く、動画会議や大容量転送が重なる環境で、帯域に余裕を持たせたい人に合います。
10GbE対応機器がなく、端末の多くが1GbEやWi-Fi接続なら、ポートの余力を使い切れないこともあります。高速な有線端末を複数台運用する予定が明確な場合に、上位構成を選ぶ意味が出てきます。
ASUS単体から拡張
ASUS RT-BE3600J Proは単体のデュアルバンドWi-Fi 7ルーターです。WANとLANを自動判別する2.5Gbpsポートを2基備え、回線側とPCやスイッチ側に振り分けて使えます。
対応するASUSルーターを追加すればAiMeshを構成でき、2.5Gbpsの有線バックホールにも対応します。作業部屋に単体で導入し、電波が届きにくい部屋があれば対応機を加える。段階的に広げられる構成です。
最大160MHz幅、MLO、4K-QAMに対応するほか、AiProtection、VPN、用途別SSIDを設定するSmart Home Masterも備えます。ネットワーク管理機能を重視し、ASUS機器でそろえたい人にはRT-BE3600J Proがおすすめです。
Decoの2台パックとは異なり、購入時にメッシュ用の2台がそろう構成ではありません。単体で足りる住まいなら初期構成を抑えやすく、後から広げる場合は追加するルーターの価格も合わせて考えましょう。
結論
2.5GbE対応PCやNASをつなぐ在宅開発環境には、Deco BE25がおすすめです。2台で有線バックホールを組めて、無線端末も併用できます。各ユニットに2.5GbEポートを2基備えています。
6GHz対応端末や5GbE接続を活かすならBE65 Pro、10GbE機器も置くならBE68が有力です。高速な有線端末を複数台運用し、無線帯域にも大きな余裕を求める環境にはBE85が合います。
単体ルーターから始めて必要な場所へ広げたい人には、ASUS RT-BE3600J ProとAiMesh対応機の組み合わせがおすすめです。作業部屋まで有線を通せるなら、対応ポートと端末の速度をそろえた2.5GbEバックホールが、毎日の宅内通信を支えます。
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