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組み込み開発では、細い信号線から電源線まで、太さの違う電線を扱います。被覆をきれいに剥けると芯線を傷めにくく、圧着やはんだ付けも進めやすくなります。
AWG対応のワイヤーストリッパーは、対応範囲に加えて線径の調整方法や剥く長さ、被覆材との相性も確認したいところ。作業内容によって、便利な機構は変わります。
自動式は線径を切り替える手間を抑えやすく、手動式は決まったサイズの電線を加工するときに扱いやすい方式です。ここでは5製品を取り上げ、それぞれの仕様と特徴を紹介します。
早見表
AWG表記のある製品でも、単線とより線で対応範囲が異なることがあります。加工する電線の種類を確かめ、長さ調整やカッターの有無も見ておきましょう。
| 製品 | 対応範囲 | 調整方式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
ENGINEER PAW-01 | AWG30~8、0.05~8mm² | 自動、微調整可 | 中間剥き、フラットケーブル |
| goot YS-1 | 単線 AWG24~12、より線 AWG24~10 | ダイヤル式 | 2~20mmの長さ調整、リボンケーブル |
HOZAN P-963 | 単線 AWG34~26、より線 AWG34~28 | 刃穴を選ぶ手動式 | 極細線、光ファイバー |
VESSEL 3500E-5 | 芯線径0.65~2.6mmなど | 穴を選ぶ手動式 | 電線とM3・M4ねじのカッター |
| KNIPEX 12 42 195 | AWG32~8、0.03~10mm² | 自動 | 標準的な絶縁線、交換刃 |
対応範囲が広いのはPAW-01とKNIPEXです。AWG34クラスの極細線を扱うなら、HOZAN P-963が適しています。線径が範囲内でも、被覆材によって剥きやすさは変わるので注意してください。
工具の販売価格は店舗や時期で変動します。別売ゲージや交換刃が必要な機種は、購入時に本体と必要な付属品を合わせた費用を確認しておくと安心ですね。
AWGの数字
AWGは電線の太さを示す規格です。数字が大きいほど細く、小さいほど太くなります。AWG34やAWG30は細線側、AWG8は太い電源線側です。
mm²は導体の断面積を表します。工具によってAWG、mm²、または両方で対応範囲を示すため、手元の電線表示と照らし合わせるとサイズ違いを避けやすくなります。
同じAWGでも、被覆の厚さや素材は一律ではありません。範囲内の電線でも刃の食い込みや被覆の硬さで仕上がりが変わることがあります。芯線に傷が入らないか、端材で試してから本作業に進むのが堅実です。
PAW-01の持ち味
ENGINEERのPAW-01は0.05~8mm²、AWG30~8に対応する自動調整式です。異なる線径の電線を続けて加工するときに便利で、微調整ノブから剥き具合も調節できます。
ストリップゲージで被覆長を設定できます。フラットケーブルや中間剥きにも対応し、複数本を同時に剥く作業にも使えるため、配線束の加工にも役立ちます。
ワイヤーカッターの切断能力はφ3.2mm。全長210mm、重量359gで、5製品の中では大きく重めです。特殊被覆では剥けない場合があり、シース剥きには対応しないため、外装加工には別工具を使います。
YS-1の持ち味
gootのYS-1は、単線0.2~3.3mm²、より線0.2~5.5mm²に対応します。AWG表記はそれぞれ24~12、24~10。ダイヤルで被覆厚に合わせて刃の食い込みを調整できます。
ストッパーで剥き長さを2~20mmに設定でき、同じ長さの加工を続けやすい仕様です。幅約8mmまでのリボンケーブルにも対応。全長は170mmです。
電線カッターの切断能力は単線0.08~2.0mm²、より線0.09~3.5mm²です。ただし、フッ素樹脂線とネオプレンゴム線は加工できません。使う電線の被覆材を確かめておきたいですね。
goot YS-1
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HOZANのP-963は極細線用です。単線AWG34・32・30・28・26、より線AWG34・32・30・28に対応し、細線を多く加工する人におすすめです。
対応径ごとの刃穴を選ぶ手動式で、光ファイバーにも対応します。全長163mm、重量80gと軽量なので、持ち替えの多い作業でも扱いやすいサイズです。
別売のストリップゲージP-919を組み合わせると、剥き長さを1~16mmに調整できます。極細線を一定の長さで続けて加工するなら、ゲージを使うと作業をそろえやすくなります。
3500E-5の持ち味
VESSELの3500E-5は、AWGではなく芯線径とより線の断面積で対応サイズを示す手動式です。単線は芯線径0.65~2.6mm、より線は0.3~5.5mm²の掲載サイズから穴を選びます。
IV、KIV、KV、VSF、(F)CPEVなどの絶縁電線に対応します。剥く長さを測れる目盛もあり、全長163mm、重量107g。信号線から太めのより線まで加工できます。
電線カッターに加えて、M3・M4用の小ねじやボルトを切る機能も備えています。配線まわりの作業を一本でこなしたい人におすすめです。
12 42 195の持ち味
KNIPEXのMultiStrip 10は0.03~10.0mm²、AWG32~8に対応します。標準的な単線・多線・細線の絶縁被覆に合わせて自動調整するため、線径の切り替えが多い作業を進めやすくなります。
長さ調整ストッパーは交換可能で、刃も交換できます。ワイヤーカッターは銅・アルミ線のより線10mm²まで、単線6mm²まで対応。交換部品があるのも特徴です。
重量136g、寸法は195×112×18mmです。強化被覆や高弾性の被覆材には向かないため、標準絶縁線を多く扱う現場におすすめします。被覆材の条件が合えば、対応範囲の広さを活かせます。
KNIPEX 12 42 195
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標準的な絶縁線を幅広く扱う人には、KNIPEX 12 42 195がおすすめです。中間剥きやフラットケーブルの加工も必要なら、ENGINEER PAW-01を選ぶと機能を活かせます。
剥き長さを手動で調整したいならgoot YS-1、極細線や光ファイバーが中心ならHOZAN P-963が適しています。指定サイズの電線とねじ切断機能を一本にまとめたい人には、VESSEL 3500E-5が実用的です。
よく使う電線のAWGまたは断面積、被覆材、剥き長さを基準にすれば、必要な機能を絞り込めます。幅広い線を扱うのか、特定の線を加工するのか。作業内容に合う一本を選びましょう。
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