C++本おすすめ5選|高速化・プロファイリング・ベンチマークを実務で学ぶ

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C++の高速化を任されたら、まず考えるのは「どこに手を入れるか」です。プロファイリングやベンチマークを実務に生かすには、計測から改善まで扱う本が役立ちます。

得意分野は本ごとに違います。関数やメモリ操作を追う本もあれば、Linuxサーバー全体を扱う本も。早見表で焦点を確認しましょう。

本主なテーマ向いている読者
Optimized C++ ―最適化、高速化のためのプログラミングテクニックOptimized C++ ―最適化、高速化のためのプログラミングテクニック計測、コード単位の最適化測定から改善まで日本語で学びたい人
C++ High Performance, Second EditionC++ High Performance, Second EditionC++11〜20、ベンチマーク、キャッシュC++20を含む実例で学びたい人
The Art of Writing Efficient Programs, Second EditionThe Art of Writing Efficient Programs, Second EditionCPU・メモリ構造、並行処理性能改善の経験がある開発者
Systems Performance, 2nd EditionSystems Performance, 2nd EditionLinux、OS、ハードウェアの分析サーバーやクラウドの調査担当者
Building Low Latency Applications with C++Building Low Latency Applications with C++低遅延システムの構築Linuxで低遅延開発をする人

計測の前提

性能改善では、変更前の数値を記録するところから始めます。処理時間とスループットを測り、入力データやビルド設定、実行環境も揃えておけば、変更後に結果を比べやすくなります。

プロファイリングでは、実行中に時間を使っている場所を探します。遅い関数を確認しないままデータ構造を大きく変えれば、手間が増えても処理時間はあまり縮まらないことがあります。

ベンチマークは小さな処理の比較にも、サービス全体の性能確認にも使えます。ただし、短い処理ほど実行環境や測定方法の影響を受けやすいもの。数値だけで判断しないことが大切です。

本を選ぶ際は、扱う範囲も確かめましょう。C++の関数やメモリ操作を掘り下げたい人と、LinuxのCPUやネットワークまで追いたい人では、手に取る本が変わります。

Optimized C++

『Optimized C++ ―最適化、高速化のためのプログラミングテクニック』は、測定からコード改善まで日本語で学べる本です。ベースラインを測り、実験を記録し、実行プロファイルを見る流れで、改善の筋道を追えます。

文字列やメモリ割り当てとコピー、アルゴリズムやデータ構造まで幅広く扱います。Stopwatchクラスやテストハーネスでホット関数を測る視点もあり、調査結果をコードの見直しにつなげやすい構成です。

2017年刊で368ページ。初級から上級までのC++プログラマが対象です。性能改善を初めて学ぶ人にも、手元の処理を見直したい人にもおすすめ。参考価格は公式希望小売価格の4,400円(税込)で、実売価格は時期や販売店によって変わります。

Optimized C++ ―最適化、高速化のためのプログラミングテクニック

Optimized C++ ―最適化、高速化のためのプログラミングテクニック

オライリー・ジャパン(発売:オーム社)

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C++ High Perf

『C++ High Performance』第2版は、測定やホットスポットの特定からマイクロベンチマークまで扱います。C++11からC++20を対象にし、concepts、ranges、coroutinesにも触れます。

CPUキャッシュやメモリ管理に加え、標準ライブラリと並行・並列処理も扱うのが特徴です。コードを書き換えるだけでなく、データの置き方や処理の流れが性能に与える影響を追えます。

第2版は2020年刊、544ページ。付属コードリポジトリにはCMake構成があり、Releaseビルドでベンチマークを実行する手順もあります。C++20を含む例で手を動かしたい人におすすめです。

C++ High Performance, Second Edition

C++ High Performance, Second Edition

Packt

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効率的な設計

『The Art of Writing Efficient Programs』第2版は、実際のハードウェア上でコードがどう動くかを軸に、効率的なプログラムを考える本です。性能測定やベンチマーク、プロファイリングとマイクロベンチマークも扱います。

CPUとメモリのアーキテクチャやメモリアクセス速度、コンパイラ最適化に加え、並行処理も掘り下げます。キャッシュへの載り方やメモリアクセスの違いが処理速度にどう表れるかを知りたい人に役立ちます。

第2版は2026年9月28日発売で702ページ。C++11、C++17、C++20の並行処理機能に加え、C++20 coroutinesを扱います。マルチスレッドとメモリ管理の知識が前提です。経験を積んだ開発者が理解を深める本としておすすめします。

The Art of Writing Efficient Programs, Second Edition

The Art of Writing Efficient Programs, Second Edition

Packt

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Systems

『Systems Performance』第2版は、Linuxを主な例にアプリケーションからOS、ハードウェアまで性能を追います。C++のコードだけでは原因を見つけにくい遅延や負荷も、システム全体から調べられます。

perfやFtrace、BPF(BCC、bpftrace)によるプロファイリングとトレースを扱います。CPU・メモリからファイルシステム、ディスク、ネットワークまでが対象。全928ページで、性能分析の手引きとしても参照できます。

2020年刊。主な読者はシステム管理者、SRE、性能エンジニアです。開発者もLinuxサーバーやクラウド上の問題の原因を調べる際に活用できます。アプリの中を見ても手がかりが足りないケースで有用な一冊です。

Systems Performance, 2nd Edition

Systems Performance, 2nd Edition

Addison-Wesley Professional(Pearson)

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Low Latency

『Building Low Latency Applications with C++』は、電子取引システムを組み立てながら低遅延化を学ぶ本です。マーケットデータ処理や注文ゲートウェイ、取引アルゴリズムを題材にし、システムの性能測定とレイテンシ改善を扱います。

中心となるのは応答時間を縮める技術です。コンパイラ最適化設定やメモリプールを扱い、lock-free queueやマルチスレッド、低遅延ロギングも取り上げます。遅延の小ささが要件となる開発者におすすめです。

2023年刊で506ページ。LinuxとC++の知識が前提です。基礎を学び始めたばかりの人には負荷が大きめですが、取引システムや低遅延サービスの開発者は構築例を通じて学べます。

Building Low Latency Applications with C++

Building Low Latency Applications with C++

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結論

初めてC++の高速化を体系立てて学ぶなら、『Optimized C++』を選んでください。日本語で基準値の測定からホット関数の改善まで追え、実務の調査手順を学びやすい一冊です。

C++20の例とベンチマークを試すなら『C++ High Performance』。経験者がハードウェアや並行処理を学ぶなら『The Art of Writing Efficient Programs』がおすすめです。Linux全体の分析には『Systems Performance』、低遅延システムの構築には『Building Low Latency Applications with C++』を選んでください。

技法を覚えるだけでは、実務の性能問題に対応しきれないこともあります。測定して原因を調べ、同じ条件で測り直す習慣が役立ちます。まずは担当する課題に近い本を開き、次の調査で使える知識から身に付けましょう。

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