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電子工作向けのBGAリワークステーションは、熱風の設定温度だけで選べるものではありません。部品と基板の実温度を追い、狙った範囲を安定して温められるか。仕上がりに関わるのは、その部分です。
卓上で熱風を当てる機種もあれば、大型基板を上下のヒーターで温める装置もあります。ここでは5機種を並べ、仕様が実際の作業にどうつながるかを見ていきます。
5機種の早見表
基板と部品のサイズ、加熱方式、位置合わせ機能を一覧にしました。寸法に加え、部品側と基板側のどちらから熱を入れる機種なのかも確認してみてください。
| 機種 | 基板・部品の目安 | 加熱・位置合わせの特徴 |
|---|---|---|
HAKKO FR-811 | BGAノズルは4×4~40×40mm | トップ熱風、6ゾーン制御。ボトムヒーターはオプション |
| DEN-ON RD-500V | 基板最大500×700mm、0402以上 | 上下熱風と3,600WのIRエリアヒーター、最大30ゾーン |
| PACE TF1800 | 基板最大305×305mm、部品1~65mm角 | 誘導対流トップと高さ調整式IR、光学位置合わせ |
| PACE IR4100 | 基板最大610×610mm、部品1~65mm角 | 上下IR、ノズル不要。非接触パイロメーター制御 |
| Ersa HR 600/2 | 基板最大390×300mm、大サイズ仕様535×300mm | 自動画像位置合わせ、電動搭載、工程記録 |
FR-811は熱風を中心に使い、必要ならボトムヒーターを追加する構成です。そのほかの機種は基板側の予熱や光学位置合わせにも対応し、扱えるサイズや設備の性格がそれぞれ異なります。
FR-811の参考価格は公式希望小売価格で229,900円(税込)。実売価格は時期や販売店によって変わります。ヒーターやノズル、基板保持具も含めて構成を考えておきたいところですね。
HAKKO FR-811
HAKKO FR-811はノズルから熱風を当て、BGAを取り外す工程を中心にした機種です。ノズルの掲載サイズは4×4mmから40×40mmまで。部品の外形に合わせて熱を当てられます。
設定温度は50~600℃、風量は約5~115L/minです。風量はノズルによって変わります。温度・時間・風量は6ゾーンで設定でき、予熱から取り外しまでを一つのプロファイルにまとめられます。
付属のK熱電対で部品や基板の実温度を測定・記録し、PCソフト上で設定プロファイルと照合できます。バキュームピックアップを備え、はんだが溶けるとばね機構で部品を持ち上げます。
ボトムヒーターを追加すると、オン・オフのタイミングと出力を制御できます。専用オプションの接続が必要です。基板全体の予熱まで行う作業なら、追加構成も含めて検討しましょう。
DEN-ON RD-500V
DEN-ON RD-500Vは最大500×700mmの基板に対応する大型BGA・SMTリワーク機です。0402以上の部品を扱えますが、専用ノズルが必要。小さな部品から大判基板まで扱える範囲の広さが特徴です。
上部と下部に1,000Wのホットエアーを各1基、基板エリアには600Wの遠赤外線ヒーターを6基備えます。IRヒーターの合計出力は3,600W。部品を上から温めるのと並行して、基板の広い範囲も加熱します。
設定温度は0~650℃で、プロファイルは5~30ゾーンに設定できます。はんだ部・部品表面・基板表面の3点を目標に自動作成する機能もあり、複数箇所の温度を管理する作業に役立ちます。
搭載精度は±0.015mmです。光学位置合わせ用のハイビジョンカメラはオプションで、最大120倍ズームに対応。電源はAC200~240V、定格電力は5.6kWです。設置場所の電源容量も確認してください。
PACE TF1800
PACE TF1800は最大305×305mmの基板に対応し、1mm角から65×65mmまでの部品を扱います。トップは300Wの誘導対流式ヒーター、ボトムは1,000Wの中・長波長IR。上下で異なる加熱方式です。
ボトムヒーターは基板に近づける方向へ最大38mm動かせます。温度設定範囲はトップが100~328℃、ボトムが100~221℃。上下の温度を別々に管理できる仕様です。
位置合わせには1080pカメラとビームスプリッタ式オーバーレイを使い、最大240倍ズームに対応します。搭載精度は28µm。X軸・Y軸のマイクロメーター調整式テーブルと標準の支持ワンドで、基板の反りやたわみを抑えます。真空ピックも7個付属します。
熱電対入力は4点。Windows対応ソフトでプロファイルを調整でき、保存数に制限はありません。ノズルは90種類以上がオプションで用意されています。複数形状の部品を扱い、基板支持と位置合わせも一台にまとめたい現場に合います。
PACE TF1800
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PACE IR4100は最大610×610mmの基板に対応します。部品サイズは1mm角から65×65mmまで。上下からIRで加熱し、ノズルは使わない方式です。
トップIRヒーターは500W、ボトムは合計1,900Wで、内訳は1,000Wが1基と周辺用150Wが6基です。非接触IRパイロメーターが温度を測り、リアルタイムの閉ループ制御を行います。熱電対入力も4点あります。
マルチステージのプロファイルは無制限に保存でき、運転中の調整にも対応します。各ゾーンのプロファイル温度上限は328℃。IRの温度を確認しながら工程を調整できます。
位置合わせは1080pカメラのオーバーレイ方式で行い、最大240倍ズームと四隅を確認するQuad-Field Imagingを備えます。搭載精度は28µm。高さ調整と取り外しができる支持ビームに加え、高さ調整式の支持ピンを最大4本使えます。
PACE IR4100
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Ersa HR 600/2は画像処理による自動位置合わせと電動搭載を備えます。標準ホルダーは最大390×300mm、大サイズ仕様は最大535×300mmの基板に対応。部品は1×1mmから50×50mmまで扱えます。
トップは400Wのハイブリッドヒーターを2基備え、加熱エリアは60×60mmです。ボトムには800WのIRエミッターを3基搭載し、380×250mmの範囲を加熱します。部品側と基板側に、それぞれ別の加熱エリアを設けた構成です。
上部カメラは1.3MPカラー、下部は1.3MPモノクロで、いずれも視野は60×60mmです。電動軸の搭載精度は±0.025mm。自動位置合わせと電動搭載を工程に組み込めます。
HRSoftで工程を制御し、作業結果を記録できます。はんだ付け工程を監視する10MPリフローカメラはオプション。定格電力は3,200W、電源はAC220~240Vです。
Ersa HR 600/2
Amazonで探すまとめ
熱風中心でBGAを扱う電子工作や修理にはHAKKO FR-811がおすすめです。公式希望小売価格は229,900円(税込)で、実売価格は時期や販売店により変動します。基板全体を予熱するなら、ボトムヒーターの追加も必要です。
最大500×700mmの基板と上下熱風・IR予熱を扱うならRD-500V。305mm角までで光学位置合わせやノズル選択を重視するならTF1800が合います。610mm角までの基板をノズルなしの上下IRで処理する設備には、IR4100をおすすめします。
自動画像位置合わせ、電動搭載、工程記録を取り入れるならHR 600/2を検討してください。基板サイズと加熱方式、温度の測り方を確認すれば、電子工作に必要なBGAリワークステーションを絞りやすくなります。
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