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ホームラボで光ファイバーを測るなら、OTDRは配線の長さと損失の位置をまとめて確かめられる機材です。光が通るかだけでなく、どこで変化したかまで波形に出る。そこが心強いところですね。
候補はシングルモード専用の3機種と、マルチモードも測れる1機種です。価格は波長やコネクター構成、販売時期で変わるため、購入時は最新の参考価格を確認しましょう。
候補4機種
対応ファイバーと主な特徴を早見表にまとめました。波形の保存方法やデッドゾーンにも差があります。測りたい配線を思い浮かべると、機種ごとの個性がつかみやすいでしょう。
| 機種 | 対応ファイバー・波長 | 主な特徴 | 合う用途 |
|---|---|---|---|
| KomShine Fiber Master OTDR QX55 | シングルモード、1310 nmと1550 nm。P型はフィルター付き1625 nmにも対応 | リンクマップ、USBメモリー保存 | PON向け波長も使いたい |
| Yokogawa AQ1000 | シングルモード、1310 nmと1550 nm | 小型、SOR形式とPDF形式で保存 | 携帯性と記録の扱いやすさ重視 |
| VIAVI SmartOTDR 126A | シングルモード、1310 nmと1550 nm | 1310 nmで37 dB、1550 nmで35 dB(Aシリーズ代表値) | 詳細なイベント解析をしたい |
| EXFO MAX-720D Q2-QUAD | マルチモード850 nmと1300 nm、シングルモード1310 nmと1550 nm | 2種類のファイバーに対応 | ラボ内の複数規格を測りたい |
QX55、AQ1000、SmartOTDRは、いずれもシングルモードのITU-T G.652配線が中心です。EXFOはマルチモードにも対応し、LAN用の短距離配線とシングルモード回線が混在するラボで使えます。
参考価格は構成や販売時期によって変わります。見積もりでは本体に加え、コネクター条件や必要な波長、付属品もそろえて確認を。金額の差を比べやすくなります。
OTDRで分かること
OTDRは光パルスをファイバーへ送り、戻ってくる散乱光や反射光を読み取ります。時間と光の強さから距離に沿った波形を作り、コネクターや融着点で起きた変化を位置と結び付けて表示します。
光源とパワーメーターの組み合わせなら、配線の端から端までの損失を測れます。OTDRが得意なのは線の途中にあるイベントを探ること。配線全体の損失確認と、損失の位置を探す測定では役割が違うんですね。
デッドゾーンは大きな反射などの直後に、近くのイベントを見分けにくくなる距離です。イベントデッドゾーンが短いほど、近接した接続点を識別しやすくなります。減衰デッドゾーンは損失を測れる状態になるまでの距離が目安です。
数メートルほどの短いパッチ配線では、測定器のデッドゾーンが結果に影響することもあります。通信中の回線にはつながず、測定対象を通信機器から切り離して扱いましょう。コネクターからレーザー光をのぞき込むのも避けてください。
QX55の特徴
KomShineのFiber Master OTDR QX55は、1310 nmと1550 nmのシングルモード配線向けです。QX55-SとQX55-Pの2構成があり、距離レンジはどちらも0.5〜200 kmから選べます。設備寄りの測定も視野に入れた仕様です。
QX55-Pにはフィルター付きの1625 nmが加わり、PON向けの測定に対応します。QX55-Sは1310 nmと1550 nmの構成。追加波長を使う予定があるかどうかで、候補を絞れます。
QX55-Sのダイナミックレンジは1310 nmで32 dB、1550 nmで30 dB。Pはこの2波長で32 dBと30 dBに加え、1625 nmで28 dBです。イベントデッドゾーンは1 m、減衰デッドゾーンは3.5 m。リンクマップで損失や反射の位置も確認できます。
標準はSCコネクターのUPC端面で、FC、ST、LCのUPCコネクターはオプションです。波形は内部に1,000件以上保存でき、USBメモリーにも出力できます。複数のケーブルを測るホームラボでも、結果を持ち出しやすい機種ですね。
AQ1000の特徴
Yokogawa AQ1000は、1310 nmと1550 nmに対応するコンパクトなシングルモードOTDRです。ダイナミックレンジは代表値で32 dBと30 dB、距離レンジは0.2〜256 km。自動イベント検索と合否判定も備えています。
イベントデッドゾーンは0.8 m以下で、減衰デッドゾーンは4 mと5 mです。短い距離のイベントを調べるなら、この2種類の値を分けて見ましょう。接続点が近い配線では、イベントの識別しやすさが判断材料になります。
本体サイズは185×116×56 mm、重さは660 g。机に置いて使うのはもちろん、ラボ内や現場へ持っていくときも負担を抑えられます。軽く持ち運べるのが魅力です。
波形はSOR形式、レポートはPDF形式で保存でき、USB経由でPCへ転送できます。コネクターは注文時にSC、FC、SC Angled-PCから選択。手持ちのパッチコードと端子形状をそろえれば、接続の準備もスムーズです。
SmartOTDRの特徴
VIAVI SmartOTDR 126Aは1310 nmと1550 nmの構成で、表示距離レンジは0.1〜260 kmです。Aシリーズの代表値で、ダイナミックレンジは1310 nmで37 dB、1550 nmで35 dB。4機種の中でも余裕があり、長いリンクや弱い反射を測りたい人にはSmartOTDR 126Aがおすすめです。
サンプリングは最大256,000点、分解能は4 cmです。ただしサンプリング分解能と、イベントを分けて見られるデッドゾーンは別の指標。イベントデッドゾーンは1.35 mで、減衰デッドゾーンは4 mです。
SmartLink Mapperではリンクを図で示し、イベント表や合否判定も確認できます。波形だけでは追いづらい接続点を一覧で見たいときに便利です。測定結果を共有する場面でも、状況を伝えやすくなります。
内蔵容量は1 GBで、OTDRトレース約20,000件が代表値です。SOR形式、PDF形式、JSON形式に対応し、USBや構成に応じてBluetoothまたはWi-Fiで転送できます。画面は5インチで、バッテリー駆動は最大17時間。コネクターは構成によりSCのAPC端面またはPC端面を選べます。
MAX-720Dの特徴
EXFO MAX-720D Q2-QUADは、マルチモード850 nmと1300 nm、シングルモード1310 nmと1550 nmに対応します。4機種の中で扱えるファイバーの種類が広く、異なる配線が混在するホームラボで活躍します。
ダイナミックレンジはマルチモードが850 nmで26 dB、1300 nmで29 dB。シングルモードでは1310 nmが36 dB、1550 nmが35 dBです。距離レンジもマルチモードは0.1〜40 km、シングルモードは0.1〜260 kmと波長帯で異なります。
イベントデッドゾーンは0.7 m、減衰デッドゾーンは2.5 mです。損失しきい値は0.01 dBで、分解能は0.001 dB。iOLM解析アプリは構成オプションなので、利用する場合は構成を確認してください。
内蔵容量は2 GBで、トレース約20,000件が代表値です。USB 2.0が2口あり、RJ45 LANも備えています。構成によってBluetoothやWi-Fiでの転送にも対応。SM側のコネクターはAPCまたはUPC、MM側はUPCのみです。
結論
シングルモード配線が中心のホームラボなら、最初の1台にはYokogawa AQ1000をおすすめします。660 gの本体に自動イベント検索とSOR形式、PDF形式の保存を備え、測定から記録まで扱いやすくまとめられています。
PON向けの1625 nmやUSBメモリー保存を重視する人にはKomShine QX55-Pがおすすめです。より広いダイナミックレンジと図やイベント表を使った解析を求めるなら、VIAVI SmartOTDR 126Aが有力です。
マルチモードも測るなら、EXFO MAX-720D Q2-QUADを選ぶ理由が明確になります。マルチモードとシングルモードを1台で扱えるため、必要な波長と端子の構成を注文時に確認しましょう。
価格は販売時期や構成で変動します。必要な波長、端子、保存形式を整理して同じ条件で見積もりを取りましょう。測定するケーブル長に合う距離レンジとデッドゾーンを備えた機種なら、持て余しにくくなります。
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