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組み込み機器の設定端子や保守ポートに、いまもRS-232Cが残る現場は少なくありません。Linux PCからUSB変換アダプターでつなげば、シリアルコンソール経由で設定できます。
USBの形状やDB-9のオス・メス、必要な制御線、絶縁の有無が食い違うと、機器が認識されても通信できないことがあります。
USB変換の役割
USB-RS-232Cアダプターは、PCのUSB接続を仮想シリアルポートとして扱えるようにします。相手の機器がRS-232端子なら、ターミナルソフトや保守ツールから通信できます。
USB-CやUSB-AはPC側、DB-9は機器側の9ピン端子です。形が似ていてもTTL UARTとは電気信号の規格が異なり、基板上の3.3Vや5V UARTにそのまま接続する製品ではありません。
ログを読むだけか、コマンドを送るか、RTSとCTSによるハードウェアフロー制御も使うかで、必要な信号線は変わります。複数台を接続する場合や絶縁が必要な環境でも、選ぶ製品は違ってきますね。
候補製品の早見表
4製品をUSB端子、ポート数、絶縁の有無でまとめました。USB端子とDB-9のオス・メスが接続先に合うか、表で確認できます。
| 製品 | USB端子 | RS-232ポート | 特徴 |
|---|---|---|---|
StarTech.com ICUSB232C | USB-C | 1 | 43cm、制御線対応 |
FTDI US232R-10-BULK | USB-A | 1 | 10cm、送受信LED |
| VSCOM USB-COM ECO ISO | USB-B | 1 | 2.5kV絶縁、5線式 |
Waveshare USB TO 4CH RS232 | USB-B | 4 | 信号・電源絶縁 |
通信速度の上限はFTDIが1 Mbaud、StarTech.comとWaveshareが921.6 kbps、VSCOMが460.8 kbpsです。一般的なコンソール接続では、速度の上限より機器側の設定と配線が合うことが先決です。
USB-C接続と制御線が必要ならStarTech.com、短いUSB-AケーブルならFTDIが候補。絶縁が必要な単ポートにはVSCOM、複数台の集約にはWaveshareが合います。
StarTechの特徴
StarTech.com ICUSB232Cは、USB Type-CとDB-9オスを結ぶ43cmのケーブル型です。USB-C搭載PCに接続でき、給電はUSBバスパワーで行います。
Prolific PL2303GTを搭載し、Linux 2.6以降を含む主要OSに対応。最大921.6 kbpsの通信速度と512バイトFIFOを備え、コンソール出力から比較的高速な通信まで扱えます。
フロー制御はXONとXOFFのほか、RTSとCTS、DTRとDSRにも対応します。DB-9側はオスなので、相手機器の端子がメスか確認してください。制御線が必要な場合は、ピン配列も機器側と照らし合わせましょう。
FTDIケーブルの特徴
FTDI US232R-10-BULKはUSB-A端子の10cmケーブルです。PCと機器を近くに置く構成ならケーブルが余りにくく、取り回しもすっきり。USB-CのみのPCには変換コネクターが必要です。
チップはFT232Rで、通信速度は最大1 Mbaud。Linuxを含む対応OSでは仮想COMポートとして動作し、TXDとRXDのLEDが送受信を知らせます。通信が止まったとき、信号の動きを目で確認できるのは便利です。
DB9はオスで、DCD、RXD、TXD、DTR、GND、DSR、RTS、CTS、RIの各ピンを備えます。保守端末とのシンプルな接続に使えますが、制御線が必要な機器では、その線を使う設定になっているかも確認してください。
VSCOMの絶縁型
VSCOM USB-COM ECO ISOは、USB-B端子とDB-9オスを備えたRS-232の1ポート製品です。金属筐体で、動作温度は−25~75°C。設備内での利用にも合わせやすい仕様です。
USB回路と内部ロジックの間は2.5kV絶縁です。接地の異なる装置をつなぐ測定・産業環境で、グラウンドループ対策が必要な場合に使えます。絶縁モデルの信号線はTxD、RxD、RTS、CTS、GNDの5線です。
FTDI FT231XSを搭載し、Linuxカーネル3.4以降では組み込みドライバーで動作します。最大速度は460.8 kbpsで、RTSとCTSまたはXONとXOFFによるフロー制御に対応。DTR、DSR、DCD、RIが必要な機器では、5線で足りるか確認が欠かせません。
VSCOM USB-COM ECO ISO
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Waveshare USB TO 4CH RS232はUSB-B接続の4ポート変換器です。DB9はオス版とメス版があり、機器側の端子に合わせて選べます。複数の保守対象をLinux PC 1台に集める構成に使えます。
信号と電源を絶縁し、TVSとESD保護も備えています。通信速度は300 bpsから921,600 bpsまで。絶縁に加えてノイズや静電気への備えが必要な設備で、候補になります。
チップはFT4232HLで、Linux、Windows、macOS、Androidに対応します。電源用のねじ端子は5~36V入力、筐体はアルミ合金です。電源と送受信を示すLEDは計9個あります。
結論
USB-C搭載のLinux PCで制御線も使うなら、StarTech.com ICUSB232Cがおすすめです。 USB-Aで短く接続し、送受信LEDも確認したい場合はFTDI US232R-10-BULK。どちらも1ポートの構成に合います。
グラウンドループ対策が必要な単ポートにはVSCOM USB-COM ECO ISO、4ポートと絶縁を備えたい場合にはWaveshare USB TO 4CH RS232を選ぶとよいでしょう。速度に加えて、絶縁と信号線の構成も判断材料になります。
購入時はPC側のUSB端子、機器側DB-9がオスかメスか、必要な信号線、Linuxの対応範囲を照合してください。価格は時期や販売店で変わります。購入時点の参考価格を確認し、必要な条件に合う製品を選びましょう。
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