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Objective-Cの本を選ぶとき、文法の解説だけを見ると、UIKitやARCまで知りたい人には内容が足りないことがあります。既存のiOSアプリを読むならメモリ管理も、画面を作りたいならUIKitも扱う本を選ぶと学習の目的に近づけます。
今回は日本語の入門書と英語の技術書を4冊紹介します。刊行年の古い本はObjective-CやFoundationの基本を学ぶ軸にして、今の開発環境に関わる情報は新しい資料で補うとよいでしょう。
UIKitの画面づくり、ARCの仕組み、Objective-Cの文法。学びたい範囲を思い浮かべながら、早見表で4冊の対象と内容を確認してください。
4冊の早見表
初めてObjective-Cに触れる人には日本語の本が読みやすく、英語に抵抗がなければ広い範囲を扱う本も読めます。ARCやUIKitが必要かどうかも、内容を確認するときの目安です。
| 書名 | 言語・対象 | 主な内容 | 特徴 |
|---|---|---|---|
Learn Objective-C on the Mac | 英語・入門者 | 基礎、ARC、Blocks、GCD、Foundation、UIKit | UIKitとARCをまとめて学べる |
Programming in Objective-C | 英語・初学者 | 文法、Foundation、Cocoa Touch、iOSアプリ | 手動参照カウントとARCを扱う |
Objective-C Programmer’s Reference | 英語・開発者 | 文法、Foundation、メモリ管理、デバッグ | 必要な項目を引く用途に向く |
Xcode5ではじめるObjective-Cプログラミング | 日本語・初心者 | 基礎、Foundation、iOSアプリ、ARC | 日本語のサンプルから進められる |
どの本も紙版があります。ただし、取り扱い状況は販売先や時期によって変動します。価格も在庫や販売形態で変わるため、購入時点の販売ページに表示された金額を目安にしてください。
UIKitとARCの入口
「Learn Objective-C on the Mac: For OS X and iOS」は、Objective-Cの基礎からFoundation、ARC、Blocks、GCDへ進みます。 UIKitによる画面構築の入門も含むので、言語とiOSの画面づくりを一緒に学びたい人におすすめです。
著者はScott Knaster、Waqar Malik、Mark Dalrympleです。2012年刊の第2版で、384ページあります。英語で読み進める本ですが、UIKitによる画面構築の入口まで扱うのが特徴です。
BlocksやGCDも扱うため、実務を意識して学びたい人には役立つ内容です。非同期処理のブロックがオブジェクトを保持する場面も、ARCの働きを考える具体例になります。
プログラミングが完全に初めての人よりも、クラスやメソッドの基本を学びながらUIKitにも進みたい人におすすめです。刊行年を踏まえ、画面やAPIの記述は今のSDKと照らし合わせて読みましょう。
文法から学ぶ定番
Stephen G. Kochan著の「Programming in Objective-C」は、C言語やObjective-Cに初めて触れる人も対象にした英語の教科書です。文法からFoundation、Cocoa Touch、iOSアプリの作成まで一冊で扱います。
第6版は2013年刊で576ページです。手動参照カウントとARCの両方を扱うため、古いコードとARC導入後のコードの違いを知りたい人にも役立ちます。iPhoneアプリ作成やユーザーインターフェース設計の例もあります。
Objective-Cの言語の考え方から学びたい初学者には、この本をおすすめします。APIを一つずつ調べるより、言語の基礎とiOSアプリの例を一冊で読みたい人に合います。
ただし、内容はiOS 7とXcode 5に対応した時代のものです。Objective-Cの基礎や当時のAPIを理解する教材として使い、現行開発のAPI情報は別資料で確認してください。
手元で引く参考書
「Objective-C Programmer’s Reference」は、Objective-Cの開発者や他言語から移ってくる人が、言語やAPIを確認するための英語リファレンスです。教科書のように基礎を順番に学ぶというより、気になる項目を調べるときに便利な本でしょう。
Carlos Oliveira著の2013年刊初版で、396ページです。CとObjective-C、クラス、文字列やコンテナ、カテゴリ、プロトコルを扱い、FoundationやCocoa Touchの基礎も含んでいます。
メモリ管理のほか、コンパイラ、プリプロセッサ、ユニットテスト、デバッグも収録されています。UIKitの画面例を中心に学びたい人には別の本が合いますが、開発周辺の知識まで確認したい人には心強い本です。
紙版は出版社のページで販売され、発送目安は3〜5営業日です。注文時期や販売状況によって変わる場合があるので、急ぎなら在庫と配送予定を確認しておきましょう。
日本語の入門書
「Xcode5ではじめるObjective-Cプログラミング」は、大津真著、ラトルズ刊の日本語入門書です。2014年7月発売で335ページ。プログラミング初心者がObjective-Cの基礎からiOSアプリ作成へ進める内容です。
Foundationの基本クラスやARCを学べるため、英語の技術書にまだ慣れていない人にも取り組みやすい一冊です。用語を日本語で押さえながら、アプリ作成の流れも見てみたい人におすすめします。
学び始めは、英語の説明を読み解く負荷がないだけでも、コードの意味に集中しやすくなります。まずObjective-Cの書き方に慣れたい人や、日本語でFoundationの基本を確かめたい人に合います。
Xcode 5の時代の本なので、現在のXcodeとは画面や操作が異なる可能性があります。楽天ブックスでは確認時に新品在庫がありましたが、販売状況と価格は変わるため、購入時の表示を確認してください。
ARCの読みどころ
ARCは自動参照カウントの仕組みです。コンパイラがオブジェクトの保持や解放に必要な処理を挿入するので、手作業のretainやreleaseは減らせます。ただし、メモリ管理を意識しなくてよいわけではありません。
たとえば、画面のコントローラがブロックを強く保持し、そのブロックもコントローラを強く参照すると、互いに解放されない状態になることがあります。コードの中でオブジェクトがどう保持されるかを追うと、ARCへの理解が深まります。
デリゲートでよく使うweak参照も、保持関係を整理するための大切な道具です。どのオブジェクトが相手の生存期間を支えるのか、強参照と弱参照を図にしてみると、サンプルの動きがつかみやすくなるでしょう。
手動参照カウントを扱う本なら、ARC以前のコードを読むときにも役立ちます。新しいプロジェクトで使う構文に加えて、古いコードに残るretainやreleaseの意図まで知りたい人には「Programming in Objective-C」がおすすめです。
結論
日本語でObjective-Cを始めたい初心者には、「Xcode5ではじめるObjective-Cプログラミング」をおすすめします。英語でもよく、文法の基礎からiOSアプリまで学びたい人には「Programming in Objective-C」が合います。
UIKitとARCをまとめて学ぶなら「Learn Objective-C on the Mac」が適しています。既存コードや開発周辺の用語を調べるときは「Objective-C Programmer’s Reference」を手元に置くと便利です。
どの本も刊行年は古いため、Objective-Cの基礎やUIKitの考え方を学ぶ教材として活用し、現在のAPIやXcodeの操作は新しい資料で補いましょう。紙版の販売状況や価格は時期で変わるので、注文時の表示も確認してください。
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