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数値計算や科学技術計算でFortranを学ぶなら、文法と数値解法をコードに結び付けて学べる本が役立ちます。研究室の既存コードを読みたい人にも、新しい計算を組みたい人にも、入口となる本の違いは大きいですよね。
5冊の内容はFortran 90と95の基礎から、方程式の実装、並列計算、Fortran 2023の規格理解まで幅広く分かれます。数値解法の例題を中心にした本もあれば、並列計算や規格を詳しく扱う本もあります。
候補の全体像
日本語の3冊は基礎や数値計算が中心です。英語の2冊では並列計算と現行規格を学べます。例題や対象読者にも違いがあります。
| 書名 | 主な内容 | 読者の目安 |
|---|---|---|
数値計算のためのFortran90/95プログラミング入門(第2版) | 配列、数値計算、OpenMPの初歩 | 初心者、方程式を実装したい人 |
ザ・Fortran90/95 | 計算、入出力、行列、連立方程式 | 例題で基本を学びたい人 |
Fortran ハンドブック | 文法から多様な数値解法まで | 学生、研究者、実装例を探す人 |
Modern Fortran: Building Efficient Parallel Applications | 基礎、coarray、並列アプリケーション | 英語で演習しながら学びたい人 |
Modern Fortran Explained: Incorporating Fortran 2023 | Fortran 2018と2023の機能、演習 | 規格を体系的に確認したい人 |
日本語で最初の一冊を探す人には上の3冊をおすすめします。並列機能や規格の確認を重視するなら、英語の2冊が専門的な手引きになります。
Fortran本の役割
Fortranは配列計算との相性がよく、気象や流体、材料や物理の分野で長く使われています。研究室の既存コードも多く、文法を身につければ研究コードを読む助けになります。
数値計算では、言語の書き方と数学的な手順を一緒に考えます。配列の形や境界条件をコードへ正確に反映できるかどうか。そこが計算結果の信頼性を左右しますよね。
文法中心の入門書もあれば、数値解法の実装例を幅広く収録した本や、並列機能と規格を扱うリファレンスもあります。身につけたい知識と各書の範囲を照らすと、役割を判断しやすくなります。
Fortran 90と95は、配列やモジュールを学ぶ基礎として今も役立ちます。一方、現行規格や新しい並列機能まで扱う本とは範囲が異なるため、目的に応じて読み分けたいところです。
入門の土台
『数値計算のためのFortran90/95プログラミング入門(第2版)』は牛島省著、森北出版刊。2020年1月発行の288ページです。参考価格は税込3,520円で、実売価格は時期や店によって変わります。
反復演算や配列、モジュール副プログラムから学び、ラプラス方程式や拡散方程式の数値計算へ進みます。言語の基本と科学技術計算の題材が一冊にまとまり、初学者が独習を始めやすい構成です。
OpenMPによる並列計算の初歩も扱います。計算科学の勉強を始めた人には、基礎と応用例を一冊で学べる入門書としておすすめです。
『ザ・Fortran90/95』は戸川隼人著、サイエンス社刊の216ページです。参考価格は税込1,925円で、実売価格は時期と店舗によって変わります。計算や入出力、配列に加え、ベクトル・行列と連立一次方程式を例題で学べます。
数値解法を実装
『Fortran ハンドブック』は田口俊弘著、技術評論社から2015年に刊行された448ページの本です。Fortran 95の文法に加え、理工系の学生や研究者が数値計算法の実装例を参照できます。
連立方程式や非線形方程式、固有値問題を扱い、数値積分や常微分・偏微分方程式の例も収録しています。解答プログラム例をコードの形で確かめられるのも特徴です。
参考価格は税込3,520円です。実売価格は時期や販売店によって変わるため、定価は目安として見てください。基礎を学び直しながら、研究課題に近い数値解法を調べるときにも役立ちます。
文法を踏まえて数値解法の実装例を増やしたい人におすすめです。数式をプログラムへ移す際に、変数や配列の組み方を例から確認できます。
並列計算へ進む
『Modern Fortran: Building Efficient Parallel Applications』はMilan Curcic著、Manning Publications刊の英語書籍です。2020年10月発行の416ページで、Fortran未経験者も対象に基礎から並列アプリケーションまで扱います。
変数、配列、関数、モジュールに加えて、coarrays、teams、eventsも扱います。津波シミュレータや株価分析を題材にした演習があり、具体的な計算例に取り組めます。
ソースコードも提供されるので、例のプログラムを確認しながら構造を学べます。英語で学ぶことに抵抗がなく、並列計算を使ったアプリケーションの開発を目指す開発者や計算科学者におすすめです。
OpenMPは共有メモリ環境で並列化する方法で、coarrayはFortranの言語機能による並列処理です。2冊が扱う仕組みは異なります。利用環境や学びたい手法に応じて、参照する本を決められます。
現行規格を読む
『Modern Fortran Explained: Incorporating Fortran 2023』はMichael Metcalf、John Reid、Malcolm CohenとReinhold Baderが著者の英語リファレンスです。Oxford University Press刊の第6版ペーパーバックで、2023年12月発行、576ページあります。
Fortran 2018を体系的に解説し、Fortran 2023で加わった機能も収録しています。配列機能やcoarrays、coarray teamsに加え、Cとの相互運用も扱います。規格を詳しく調べたい研究者や利用者におすすめです。
演習問題と解答も収録されています。問題を解いて規格への理解を確認でき、新機能をコードへ取り入れる際には仕様の参照先になります。
576ページの英語書籍なので、日本語で初めて文法を学ぶ人には読み進める負荷があります。先に日本語の入門書で基礎を固め、規格の内容を確認したい段階で参照するとよいでしょう。
結論
日本語で基礎から方程式の実装まで学びたい人には、『数値計算のためのFortran90/95プログラミング入門(第2版)』をおすすめします。配列や方程式の例題に加えて、OpenMPの初歩も扱い、基本から応用まで学べます。
例題で基本処理を学ぶなら『ザ・Fortran90/95』、幅広い数値解法の例を探すなら『Fortran ハンドブック』が候補です。並列アプリケーションの演習にはCurcicの本、現行規格の確認には『Modern Fortran Explained: Incorporating Fortran 2023』をおすすめします。
税込の参考価格がある3冊は3,520円、1,925円、3,520円が目安です。実売価格は時期や店舗で変動します。目的に近い題材や規格を扱う一冊から始め、必要に応じて専門書を加えるのが現実的です。
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