脅威モデリング本おすすめ5選|STRIDE・データフロー図で学ぶアプリ設計

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脅威モデリングの本を探すと、STRIDEやデータフロー図、攻撃ツリーなど専門用語が続きます。読む前から少し身構えますよね。まずは、それぞれがアプリ設計のどこを見る方法なのか押さえましょう。

この記事では、STRIDEの基礎から開発チームで続ける方法まで扱う5冊を紹介します。通販アプリを例に考え方も整理するので、本の内容と自分の設計を結び付けやすくなります。

早見表

本分量主な特徴参考価格
セキュアなソフトウェアの設計と開発、脅威モデリングに基づく普遍的アプローチセキュアなソフトウェアの設計と開発、脅威モデリングに基づく普遍的アプローチ432ページSTRIDEを設計・実装へつなぐ日本語書籍4,180円(税込)
Threat Modeling, Designing for SecurityThreat Modeling, Designing for Security624ページSTRIDE、攻撃ツリー、対策と検証まで扱う—
Threat Modeling, A Practical Guide for Development TeamsThreat Modeling, A Practical Guide for Development Teams249ページ図と複数手法を使うチーム実務向け—
Threat Modeling Best Practices, Proven frameworks and practical techniques to secure modern systemsThreat Modeling Best Practices, Proven frameworks and practical techniques to secure modern systems322ページ複数の枠組みと優先順位付け、SDLCへの導入—
Security-Driven Software Development, Learn to analyze and mitigate risks in your software projectsSecurity-Driven Software Development, Learn to analyze and mitigate risks in your software projects262ページ設計モデルから脅威分析までをつなぐ—

日本語でSTRIDEを学び、設計や実装とのつながりも追いたいなら、秀和システムの本が分かりやすい入口です。手法の幅を知りたい人には、複数の分析方法を扱う本が合います。

表に載せた4,180円(税込)は公式の希望小売価格・定価です。実売価格は時期や販売店によって変わります。価格欄の記載がない本は、分量や扱うテーマを手がかりに内容を見ていきましょう。

5冊は、脅威の分類、図を使った実務、開発工程への組み込みなど、それぞれ重心が異なります。共通する考え方を先に押さえると、本ごとの特色も見えやすくなりますよ。

脅威の見取り図

脅威モデリングでは、攻撃者の狙いや侵入経路、起き得る被害を設計段階で洗い出します。脆弱性の確認とあわせて、守るべき資産や信頼の境界も整理する作業です。

たとえばネット通販アプリなら、利用者のブラウザー、Webサーバー、注文データベース、決済サービスが関係します。パスワードや注文内容、決済情報の経路と保存先が見えると、検討する範囲も具体的になります。

図があると、どの通信を誰が信頼しているのかを同じ画面で話せます。文章の仕様書に埋もれやすい外部サービスとの接続や、認証を通らない経路にも目が向き、設計レビューの会話が進みます。

STRIDEの六分類

STRIDEは脅威を6つの観点に分け、見落としを減らす枠組みです。名称を覚えるだけで終わらせず、アプリで何が起こり得るかに置き換えてみましょう。通販を例にすると、次のようになります。

観点何が起きるか通販アプリの例
なりすまし他人や別のサービスを装う盗んだ認証情報で利用者になりすます
改ざんデータや処理内容を書き換える注文の金額や配送先を不正に変更する
否認実行した操作を後から否定する注文変更の記録がなく、誰の操作か追えない
情報漏えい見る権限のない人に情報が渡る別利用者の注文情報が表示される
サービス拒否必要な機能を使えなくする大量アクセスで注文処理が止まる
権限昇格本来より強い権限を得る一般利用者が管理機能を操作する

分類名の当てはめで止まると、具体的な対策につながりません。誰がどの経路から何を得るのかまで書けば、チーム内でリスクの内容を共有しやすくなります。

利用者がAPIに送るIDを書き換え、他人の注文を閲覧するケースを考えてみましょう。情報漏えいに加えて認可の不備も論点になります。アクセス権をAPI側で確認する設計か、シナリオに沿って見直せますね。

日本語で学ぶ本

『セキュアなソフトウェアの設計と開発』の副題は『脅威モデリングに基づく普遍的アプローチ』です。著者はローレン・コンフェルダー、訳は秋勇紀・高田新山、監修は小出洋。秀和システムから2023年に刊行され、432ページあります。

構成はコンセプト、設計、実装の3部です。STRIDEによる脅威分類から軽減策、セキュリティ設計レビュー、実装とテストまでを扱います。分類を開発の各段階に結び付けたい読者に合う内容です。

参考価格は4,180円(税込)で、公式の希望小売価格・定価が目安です。実売価格は時期や販売店によって変わります。脅威分析に初めて触れる開発者や、企画・設計を含むチームで共通理解を作りたい人におすすめです。

セキュアなソフトウェアの設計と開発、脅威モデリングに基づく普遍的アプローチ

セキュアなソフトウェアの設計と開発、脅威モデリングに基づく普遍的アプローチ

秀和システム

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分類を広く学ぶ本

Adam Shostack著『Threat Modeling, Designing for Security』は624ページの専門書です。STRIDEと攻撃ツリーを取り上げ、資産、攻撃者、ソフトウェアを起点に脅威を分析する方法を扱います。

脅威の管理や対策技術、対応のトレードオフ、対策の検証まで範囲が広がります。要件やアーキテクチャ、Web・クラウド、組織への展開を扱う章もあり、設計レビューの先まで学びたい人におすすめです。

分量があるため、手元のシステムを考えながら章を行き来すると知識を結び付けやすいでしょう。脅威の発見から対策の管理・検証まで体系的に学びたい開発者やセキュリティ担当者に合います。

Threat Modeling, Designing for Security

Threat Modeling, Designing for Security

John Wiley & Sons

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開発チームの本

『Threat Modeling, A Practical Guide for Development Teams』は、Izar TarandachとMatthew J. Colesによる2020年刊、249ページの実務書です。データフロー図、シーケンス図、プロセスフロー図、攻撃ツリーなど複数の図を扱います。

STRIDEのほか、STRIDE per Element、STRIDE per Interaction、PASTA、Trike、LINDDUNも取り上げます。図の要素や通信単位で脅威を洗い出す見方も含まれ、分析手法の幅を知りたいときに役立つ内容です。

リスクや深刻度の評価、脅威評価と修正分析にも触れています。さらにSDLCへの統合、継続的な実施、自動化やツールまで扱うため、脅威分析を日々の開発に定着させたいチームにおすすめです。

Threat Modeling, A Practical Guide for Development Teams

Threat Modeling, A Practical Guide for Development Teams

O’Reilly Media

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運用まで扱う新刊

Derek Fisher著『Threat Modeling Best Practices, Proven frameworks and practical techniques to secure modern systems』は、Packt Publishingから2025年に刊行された322ページの本です。STRIDEやPASTAに加え、MITRE ATT&CK、PyTM、攻撃経路分析も取り上げます。

データフロー図やセキュリティアーキテクチャ図、信頼境界をもとに攻撃シナリオを考えます。リスク評価や緩和策、修正対応の優先順位付けまで扱うため、脅威の発見から対応を決める流れをまとめて学べます。

ソフトウェア開発ライフサイクルでの実施やチームの体制づくりも含みます。複数の枠組みを知ったうえで、脅威モデリングを継続運用したい読者におすすめです。開発プロセスへの導入を考える際にも参考になります。

Threat Modeling Best Practices, Proven frameworks and practical techniques to secure modern systems

Threat Modeling Best Practices, Proven frameworks and practical techniques to secure modern systems

Packt Publishing

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開発工程を学ぶ本

Aspen Olmsted著『Security-Driven Software Development』は262ページの本です。正式タイトルには、ソフトウェアプロジェクトのリスク分析と軽減を学ぶ副題が付いています。セキュアな機能モデル、オブジェクトモデル、動的モデル、システムモデルを経て、脅威モデリングへ進む構成です。

STRIDE、DREAD、攻撃ツリー、脅威の軽減策を扱い、要件から実装までセキュリティ要件を追跡する考え方を紹介します。モデルを段階的に重ねるため、アプリの設計要素と脅威分析の関係を知りたいWeb開発者にも読みどころがあります。

専門的な脅威モデリングに入る前に、セキュアな開発工程全体の中で分析の役割を見渡したい人におすすめです。特定手法を掘り下げるより、要件・設計・実装を通じたリスク管理の流れを知りたいときに手に取りやすい一冊でしょう。

Security-Driven Software Development, Learn to analyze and mitigate risks in your software projects

Security-Driven Software Development, Learn to analyze and mitigate risks in your software projects

Packt Publishing

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結論

STRIDEを日本語で学び、設計から実装までのつながりをつかむなら、秀和システムの『セキュアなソフトウェアの設計と開発』がおすすめです。参考価格は4,180円(税込)。実売価格は時期や店によって変わります。

図や複数の分析手法を含め、開発チームで続ける方法まで知りたい人にはTarandachとColesの実務書が合います。組織への導入や対策の検証まで掘り下げるなら、Shostackの専門書が有力です。

読書の内容を設計レビューにつなげるには、身近なアプリのデータフロー図を一枚描き、信頼境界とSTRIDEの観点を添える方法があります。ログインや注文など、データの流れが見えやすい機能なら、具体例として扱いやすいでしょう。

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