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在宅開発では、ソースコードに加えて仮想マシンのイメージやテスト用データ、設計資料も増えていきます。PCだけに置くのは心もとないもの。NASを加えれば、保管先と復元手段をまとめやすくなります。
2ベイNASは机の近くにも置きやすく、2.5GbEなら大きめのファイルを家庭内で扱いやすい構成です。スナップショットと外部バックアップ、ネットワーク速度はそれぞれ役割が異なります。各機種の特徴をつかめば、必要な機能を判断しやすくなります。
早見表
今回取り上げる4機種は、2.5GbEのポート数やスナップショットの仕組み、SSD・メモリの拡張性にそれぞれ個性があります。開発用のデータ置き場として、どこに強みがあるのか一覧にしました。
| 機種 | 2.5GbE | スナップショット・複製 | 開発・バックアップの特徴 |
|---|---|---|---|
Synology DS225+ | 1ポート | Btrfs、最大1,024(システム全体) | Snapshot Replication、最大6GBメモリ |
QNAP TS-264-8G | 2ポート | ボリューム・LUN、Snapshot Replica | 8GBメモリ、M.2×2、HBS |
UGREEN DXP2800 | 1ポート | Btrfs限定、共有フォルダあたり最大1,024 | N100、Docker・仮想マシン、外付けバックアップ |
ASUSTOR AS5402T | 2ポート | Btrfs・iSCSI LUN | M.2×4、クラウド同期 |
表の最大数は、保存できる復元ポイント数の上限に関する値です。実際に必要な空き容量は日々の変更量や保持期間によって変わります。数字に加えて、データをどこへ複製できるかも確認しましょう。
AS5402Tの希望小売価格は59,900円(税込)です。実売価格は時期や販売店によって動くので、購入時の表示を目安にしてください。ほかの機種も、構成や販売時期によって価格は変わります。
在宅開発の負荷
開発用NASには共有資料や大容量の素材、テストデータ、バックアップを置けます。ソースコードの作業コピーはPCのSSDにも残しておけば、ネットワークが止まっても手元で作業を続けられます。
仮想マシンのディスクイメージやコンテナ用データは、気づくと大きくなりがちです。保存先をNASにまとめれば、PCの空き容量を保ちやすくなります。ただ、細かな読み書きが多い作業では、LAN速度だけで快適さが決まるわけではありません。
家族や小規模チームで資料を共有するなら、個人の作業領域と共有フォルダーを分けると整理が楽です。プロジェクト全体を誤って上書きしたときも、戻したい場所を把握しやすくなります。
二ベイの現実
2ベイならドライブを2台まで搭載できます。設置スペースや消費電力を抑えやすい一方、後から容量を増やす余地には限りがあります。映像や学習データをたくさん保存する予定なら、早めに必要容量を見積もってください。
対応する構成で2台をミラーリングすれば、片方のドライブが故障してもデータを残せます。とはいえ、これはドライブ故障への備えです。誤削除やランサムウェア、NAS本体の故障や盗難に備えるには、別の場所へのバックアップも必要になります。
DXP2800はJBOD、Basic、RAID 0、RAID 1に対応しています。RAID 1では同じ内容を2台に書き込みます。そのため、使える容量は片方のドライブ分が目安です。容量を優先する構成と冗長性を優先する構成では、守れるリスクが異なります。
2.5GbEの範囲
2.5GbEの理論上の通信速度は、毎秒312.5MB相当です。実際の転送速度はプロトコルやNAS側の処理、ドライブ性能などに左右されますが、1GbEより大きなファイルを移す余裕があります。開発素材をよく入れ替える人には、うれしい差ですね。
速度を活かすには、PC側のLANポートとスイッチも2.5GbEに対応している必要があります。NASだけが2.5GbEでも、途中の機器が1GbEなら通信はそこに合わせて遅くなります。配線や接続先まで確認しましょう。
2ポート搭載機でも、1台のPCとの通信速度が自動で2倍になるわけではありません。ポートトランキングの効果は機器や設定、接続端末の条件で変わります。QNAPの最大589MB/sはメーカー試験環境で2ポートを設定した場合の値です。1台の端末で常に出る速度ではありません。
スナップショット
スナップショットは、ある時点の共有フォルダーやボリュームの状態を記録する仕組みです。ファイルを誤って書き換えたり削除したりした際に、過去の状態へ戻す助けになります。作業前や定期的な時点を残せば、手戻りを抑えられます。
スナップショットは便利ですが、保存先は同じNAS内です。故障や盗難でNAS全体にアクセスできなくなると、保存した復元ポイントも失うおそれがあります。大切なデータは外付けドライブや別の場所にも複製してください。
保存数を増やすほど安心とは限りません。変更の多いフォルダーを長く保持すると、容量を圧迫することがあります。ソースコード、仮想マシン、写真などは変更頻度が違うため、保持期間と空き容量を見ながら調整しましょう。
機種ごとに対象は異なります。DS225+はBtrfsの共有フォルダー、TS-264-8GはボリュームやLUN、AS5402TはBtrfsやiSCSI LUNに対応します。DXP2800はBtrfsボリュームに限られ、対応ファームウェアは1.6.1.2846以降です。
バックアップ経路
NASの外にも復元ポイントを持てば、本体の故障や誤操作に備えられます。外付けドライブは定期的につなぎ、使わない間は取り外して保管しましょう。
クラウドや離れた場所へのコピーは、盗難や災害への備えになります。通信量や料金もかかるため、重要度や更新頻度に合わせて対象を絞ると続けやすいです。
DS225+ではSnapshot Replicationを使えます。TS-264-8GならHBSでNAS間、クラウド、外付けドライブへのバックアップや同期が可能です。
DXP2800は接続した外付けドライブへ選択フォルダーをバックアップできます。AS5402TのDataSync Centerはクラウドとの片方向・双方向同期に対応しています。
バックアップは保存できたかだけでなく、必要なファイルを戻せるかが肝心です。定期的に一部を復元し、保存先や手順が分かる状態にしておけば、急なトラブルでも慌てにくくなります。
DS225+
DS225+は2.5GbEを1ポート、1GbEを1ポート搭載します。BtrfsのスナップショットとSnapshot Replicationに対応し、共有フォルダーあたり最大128、システム全体で最大1,024のスナップショットを保存できます。共有フォルダーの複製タスクは最大16です。
メモリは2GBで、最大6GBまで増設できます。消費電力はアクセス時16.98W、HDD休止時6.08Wです。常時稼働させるNASでは、ドライブ休止時の値も設置場所や電気代を考える目安になります。
DSM 7.3では、2025年発売のDiskStation Plusシリーズで他社製HDDと2.5インチSATA SSDによるストレージプール作成に対応しています。ドライブの互換性はリストで確認しましょう。復元ポイントと複製を中心に管理したい個人開発者には、DS225+がおすすめです。
TS-264-8G
TS-264-8Gは2.5GbEを2ポート備え、メモリは標準8GB、最大16GBです。M.2 2280 PCIe Gen3 x1スロットも2基あり、メモリやSSDの拡張余地を持たせたい人に合います。
スナップショットはボリュームとLUNに対応し、Snapshot Replicaも利用できます。Qsyncで端末を同期し、HBSでNAS間、クラウド、外付けドライブへのバックアップや同期を組み合わせられるのが強みです。
通常動作時の消費電力は、ドライブをすべて装着して測ると29.086Wです。ディスクスタンバイ時には18.288Wとなります。ほかの3機種に記載された動作時の数値と比べると高めです。2.5GbEを2ポート使うネットワークや多機能な同期環境を活かしたい人には、TS-264-8Gをおすすめします。
DXP2800
DXP2800はIntel N100と標準8GB DDR5を搭載し、メモリは最大16GBまで増設できます。Dockerや仮想マシンにも対応しており、ファイル保管と軽めの開発サービスを一台にまとめたい人におすすめです。
LANは2.5GbEを1ポート、M.2 NVMeスロットは2基です。SnapshotはBtrfsボリュームに限られ、共有フォルダーあたり最大1,024のスナップショットを作成できます。選択したフォルダーは外付けドライブへバックアップできます。
ドライブアクセス時は16.38W、休止時は5.24Wです。Dockerや仮想マシンを動かしながら、スナップショットと外付けバックアップも用意したい人にはDXP2800がおすすめです。
AS5402T
NIMBUSTOR 2 Gen2は2.5GbEを2ポート、M.2 NVMeスロットを4基搭載します。メモリは4GBで最大16GBまで増設可能。SSD拡張の余地を広く取りたい人や、複数端末と高速なLANを組み合わせたい人におすすめです。
Snapshot CenterはBtrfsとiSCSI LUNのスナップショットを手動または定期的に作成できます。DataSync Centerはクラウドとの片方向・双方向同期やスケジュール設定に対応します。消費電力は動作時22.9W、ディスク休止時12.7W、スリープ時0.71Wです。
希望小売価格は59,900円(税込)です。実売価格は時期や販売店によって変わります。2.5GbEの2ポートと4基のM.2、クラウド同期を求める人にはAS5402Tがおすすめです。国内では一般ルートで入手できます。
結論
スナップショットの復元と複製を中心に、シンプルな2ベイNASを使いたい人にはDS225+がおすすめです。NAS間やクラウド、外付けドライブへの同期までまとめたいなら、TS-264-8Gが合います。
N100と8GBメモリを備えたDXP2800は、Dockerや仮想マシンも動かしたい人に適しています。2ポートの2.5GbEや4基のM.2、クラウド同期を重視する人にはAS5402Tがおすすめです。
どの機種でもNAS内のスナップショットだけでバックアップを完結させず、外部にもコピーを保管してください。共有データの復元ポイントと外部コピーを組み合わせることが、在宅開発のデータを守る基本です。
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