DCF法の企業価値評価本5選|株式投資初心者におすすめ

PR:この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。

株を買う前に「この株は割安なのかな」と迷うこと、ありますよね。PERやPBRだけでは判断しにくい場面で役立つのが、会社の将来の稼ぐ力から価値を考えるDCF法です。

計算式を覚えただけでは投資判断につながりません。予測の立て方や株価への換算まで学べる本を読むと、企業価値評価の考え方が見えてきます。ここでは初心者向けから実務書まで、5冊を紹介します。

5冊の早見表

今回取り上げるのは、DCFの基本をケースで学ぶ本から、財務分析や1株当たり価値まで扱う実務書まで。ページ数と主なテーマを一覧にしました。

本参考価格(税込)主な内容
はじめての企業価値評価はじめての企業価値評価1,100円DCFとキャッシュフローをケースで解説
企業価値評価[入門編]企業価値評価[入門編]2,640円日本企業の事例で理論と実務を学ぶ
バリュエーションの教科書バリュエーションの教科書2,860円DCFと倍率評価を含む全体像
企業価値評価[実践編]企業価値評価[実践編]4,400円日本企業3社のDCF事例
企業価値評価 第7版[上]企業価値評価 第7版[上]4,950円財務分析から1株当たり価値まで網羅

価格は公式の希望小売価格・定価を目安にしています。実売価格は時期や販売店によって変わるため、購入時に確認してください。価格に加えてページ数や扱う範囲も、読み進めやすさを考える手がかりになります。

DCFの基本

DCF法では、会社が将来生み出すフリー・キャッシュフローを予測し、現在の価値に割り引いて企業価値を試算します。将来の100万円と今の100万円は同じ価値ではない、というのが出発点です。

企業価値の基本形は、各年のフリー・キャッシュフローの現在価値に継続価値の現在価値を足したもの。将来の現金をどれだけ割り引くかは、事業のリスクや資金調達コストを反映した資本コストで決まります。

会社全体の価値から株主に帰属する価値へ進むには、借入金などの負債や現預金も考慮します。企業価値からネット有利子負債を差し引き、発行済み株式数で割れば、1株当たりの価値を試算できます。

手順はすっきりしていますが、将来の売上や利益、設備投資を言い当てる方法ではありません。計算結果は入力した予測を映したもの。数字が細かくても、前提が確かなわけではないんですね。

株価と企業価値

DCF法を使うと、株価に会社の将来価値がどれくらい織り込まれているか考える手がかりになります。ただし、試算した1株当たり価値が市場価格を上回っても、株価上昇が約束されるわけではありません。

PERやPBRは株価を利益や純資産と比べる指標です。DCF法では、将来生み出す現金をもとに価値を試算します。異なる角度から会社を見る方法なので、両方の視点を並べると評価の偏りにも気づきやすくなります。

割引率が高いほど、先の年度に生まれるお金の現在価値は小さくなります。成長率を少し変えるだけでも継続価値が動くことがあり、成長への期待が高い企業ほど前提の確認が大切です。

試算値と株価の差を見るときは、負債や株式数にも目を向けましょう。会社全体の価値を1株当たりに直す段階で、ネット有利子負債や株式数の前提を取り違えると、割安に見える度合いまで変わってしまいます。

初心者向けの3冊

『はじめての企業価値評価』は砂川伸幸・笠原真人著で、2015年刊、216ページの新書判です。フリー・キャッシュフローや資本コストを使うDCFをケースと数値例に沿って学べます。計算の流れを初めて学ぶ人に適した一冊です。

はじめての企業価値評価

はじめての企業価値評価

日本経済新聞出版

Amazonで見る

『企業価値評価[入門編]』は鈴木一功著で、2018年刊、272ページのA5判です。会計や数学の膨大な知識を前提にせず、企業価値や割引率、リスク、資本コストを解説。日本企業の事例を通じて、予測から企業価値の算定まで追えます。

企業価値評価[入門編]

企業価値評価[入門編]

ダイヤモンド社

Amazonで見る

『バリュエーションの教科書』は森生明著、2016年刊、260ページ。株式投資やIR、M&A、事業再生を扱います。DCFと倍率評価の関係やリスクの数値化など、評価方法の全体像を平易に学びたい人に読みやすい内容です。

バリュエーションの教科書

バリュエーションの教科書

東洋経済新報社

Amazonで見る

3冊の持ち味はそれぞれです。ケースで計算を追う本、理論から実務へ進む本、評価手法を広く見渡す本。知りたい範囲に合う一冊なら、初めて出会う専門用語も理解しやすくなります。

実務書の特徴

『企業価値評価[実践編]』は鈴木一功著、2004年刊、352ページです。日本企業3社の事例を使って、DCF法による評価を具体的に追えます。実際の企業を題材に計算の組み立て方を見たい人に適しています。

刊行から時間がたっているため、事例の数値は評価手順を学ぶ材料として読みましょう。投資判断には現在の企業業績や株価、金利を反映させてください。

企業価値評価[実践編]

企業価値評価[実践編]

ダイヤモンド社

Amazonで見る

『企業価値評価 第7版[上]』は2022年刊、624ページの実務書です。著者にはマッキンゼー・アンド・カンパニーとティム・コラー、マーク・フーカート、デイビット・ウェッセルズが名を連ねます。訳者はマッキンゼー・コーポレート・ファイナンス・グループです。

財務諸表分析と将来業績予測に加え、継続価値や資本コストも扱います。企業価値から1株当たり価値へ換算する手順も収録。エンタプライズDCF法を含む複数の評価手法を詳しく学ぶ人に適した本です。

企業価値評価 第7版[上]

企業価値評価 第7版[上]

ダイヤモンド社

Amazonで見る

数字で見るDCF

計算の感触を簡単な例で見てみます。今後5年間のフリー・キャッシュフローを、順に1億円、1億500万円、1億1,000万円、1億1,500万円、1億2,000万円と予測したとしましょう。

資本コストを8%、5年目以降の成長率を1%とすると、5年目の継続価値は約17億3,100万円です。将来の各キャッシュフローと継続価値を現在価値に直した企業価値は、およそ16億1,400万円と試算できます。

ここからネット有利子負債3億円を差し引き、株式数を2,000万株と仮定すると、1株当たりの試算値は約65.7円です。あくまで計算例で、予測や資本コストの置き方が変われば結果も変わります。

この例では、継続価値の現在価値が企業価値の約4分の3を占めます。目先の数年に加えて、その先の成長率や割引率も評価を大きく左右するわけです。継続価値の前提は、よく確かめたいところですね。

結論

初めてDCF法を学ぶ人には、日本企業の事例で理論から実務まで扱う『企業価値評価[入門編]』がおすすめです。会計や数学の前提に不安がある人にも読み進めやすい構成。価格を抑えてケースから学ぶなら、『はじめての企業価値評価』が始めやすいでしょう。

株式投資の評価方法を広く知りたい人には『バリュエーションの教科書』、日本企業の事例を読み込みたい人には『企業価値評価[実践編]』をすすめます。財務分析から1株当たり価値まで学ぶ人には、第7版[上]がおすすめです。

定価は1,100円から4,950円まで幅があります。最初の一冊は、価格に加えて知りたい範囲と読み切れる分量を考えて決めるのが現実的です。目的に合う本でDCFを学び、予測の前提を見極める目を育てていきましょう。

【2026年版】Amazonで買えるおすすめノートPCランキング!コスパ最強のモデルはこれだ
DELLのノートパソコンがテーブルの上に置いてある画像

Amazon の PC をスコア化してみた

Specsy Hub

Amazonにある8〜14インチの小型WindowsタブレットやノートPCを、スペック別にスコア化して比較・ランキング。

タイトルとURLをコピーしました