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電子工作では直流電圧を測ることが多いもの。電源や制御回路の交流波形まで調べるなら、波形が正弦波から崩れたときの表示差も気になりますよね。
今回取り上げるのは、微小電流を測りやすい機種から、保護機能や記録機能を備えた機種まで5台です。まずは主な違いを早見表で確認しましょう。
| 商品 | AC測定方式 | 主な特徴 | 価格目安 |
|---|---|---|---|
三和 PC710 | True RMS | 600μAからの電流測定、電圧と周波数の同時表示 | 30,580円(税込) |
HIOKI DT4256 | True RMS | ACとDC電圧の自動判別、軽量、約130時間使用 | 販売店で確認 |
| Fluke 117 | True RMS | AutoVolt、LoZ、非接触電圧検出 | 販売店で確認 |
共立 KEW 1052 | True RMSと平均値の切替 | CAT IV 600V、誤挿入防止シャッター、記録機能 | 44,000円(税込) |
HIOKI DT4261 | 実効値整流によるRMS測定 | IP54、1m落下への耐性、端子シャッター | 販売店で確認 |
PC710とKEW 1052の価格はメーカー希望小売価格です。実売価格は時期や店舗で変わるため、購入時に最新の価格をご確認ください。
True RMSの役割
True RMSは交流波形から実効値を求める方式です。スイッチング電源やインバーターのように波形が崩れやすい回路でも、実際の実効値に近い値を得やすくなります。
波形が正弦波に近い交流電源なら、測定方式による表示差は小さい場合があります。調光器やPWM制御を含む回路では、平均値を基準にした測定と実効値に差が出ることもあります。
True RMS対応でも、周波数の上限を超える波形は正確に測れません。測定できる周波数や入力電圧は機種で異なるので、高周波のPWMを扱うなら仕様の確認が必要です。
マイコンの5V電源など直流中心の工作では、True RMSの利点が表れにくい場面もあります。微小電流や低電圧への対応、導通確認のしやすさも、日々の作業では大切ですよね。
三和 PC710
小さな電流や低い電圧まで測るなら、三和 PC710がおすすめです。電流レンジはACとDCで600μA〜10A、電圧はACとDCで60mV〜600V。待機状態の回路を調べるときにも扱いやすいレンジです。
電圧・電流と周波数を同時に表示できるので、測定項目を切り替える手間を減らせます。デュアル表示は9999カウントと6000カウントに対応し、41セグメントのバーグラフも搭載。数値の変化を追いやすい仕様です。
オートレンジとマニュアルレンジを備え、値の動きを見ながらレンジを固定できます。背面マグネット付きホルスタで金属面に本体を留められ、バックライトも表示確認に役立ちます。
ホルスタ装着時の重さは約430gで、高さは184mmです。保護区分はCAT III 600VとCAT II 1000V。ヒューズは11A用と0.4A用で、どちらも定格電圧は1000Vです。DC電圧測定時は約60時間連続使用でき、参考価格は30,580円(税込)です。
HIOKI DT4256
HIOKI DT4256はTrue RMS方式を採用し、AC電圧とDC電圧を自動で判別します。電圧レンジは直流600.0mV〜1000V、交流6.000V〜1000V。電圧と周波数の同時表示にも対応しています。
直流電流は60.00mAから、交流電流は600.0mAから測定でき、上限はいずれも10.00Aです。マイクロアンペア単位の小電流を測る用途にはレンジが合わないため、センサーや待機回路を測る場合は下限を確認しましょう。
表示は最大6000カウントで、バーグラフと毎秒5回の更新に対応します。電池とホルスタを含めて390g。持ち運ぶ機会が多いときにも負担を抑えやすい重さです。
単4形アルカリ乾電池を4本使い、バックライト消灯時の連続使用は約130時間。電池交換を減らしたい人や、AC電圧とDC電圧を素早く確かめたい人におすすめです。
Fluke 117
Fluke 117にはAutoVoltがあり、AC電圧かDC電圧かを自動選択します。低入力インピーダンスのLoZにも対応。設定を切り替える手間を減らせます。
VoltAlertによる非接触電圧検出を搭載しています。テストリードを当てる前に電圧の存在を確かめる補助として便利です。白色LEDバックライトもあり、暗い場所でも画面を読み取りやすくします。
AC測定はTrue RMS方式で、電流レンジはACとDCともに最大10Aです。20Aの過負荷には最大30秒まで対応し、CAT III 600Vに対応しています。表示は6000カウント、バーグラフは33セグメントです。
本体は394g。9V形アルカリ電池1本で動作し、バックライトを使わない場合の標準電池寿命は約400時間です。現場へ持ち出す機会が多く、電圧検出機能も必要な人におすすめします。
Fluke 117
Amazonで探す共立 KEW 1052
共立 KEW 1052はTrue RMSと平均値方式を切り替えられます。電圧はACとDCで600.0mV〜1000V、電流はACとDCで600μA〜10A。小電流から高電圧まで測定できます。
CAT IV 600VとCAT III 1000Vに対応し、電流入力端子には誤挿入防止シャッターを装備しています。電流用端子にリードを挿したまま電圧を測るミスを減らす構造です。ヒューズは440mA用と10A用で、どちらも定格電圧は1000Vです。
測定値は手動で100件、ロギングで1600件まで本体に記録できます。USB通信セットは別売です。パソコンへデータを取り込む場合は、追加のセットが必要になります。
電池とブランクカバーを含む重さは約570gで、今回の5機種では重めです。単3形乾電池4本で動作し、約20分でオートパワーオフ。メーカー希望小売価格は44,000円(税込)ですが、実売価格は時期や店舗によって変わります。
HIOKI DT4261
HIOKI DT4261のAC測定方式は実効値整流によるRMS測定です。True RMS方式とは表記が異なるため、True RMSを必須にする場合は方式を確認しておきましょう。
IP54に対応し、コンクリート上1mからの落下に耐える設計です。端子シャッターとヒューズチェック機能も装備。持ち運びの多い作業環境で、保護性能を重視する場合に役立ちます。
電圧は直流600.0mV〜1000V、交流6.000V〜1000Vに対応します。電流レンジはACとDCとも600.0mA〜10.00A。マイクロアンペア単位の小電流測定には対応しません。
単3形アルカリ乾電池3本で動作し、無線アダプタ未装着時の連続使用は約130時間です。本体は電池とテストリードホルダーを含めて480g。別売のワイヤレスアダプタZ3210にも対応します。
結論
机上で微小電流や低電圧も測る電子工作なら、三和 PC710がおすすめです。600μAからの電流レンジに加え、電圧と周波数を同時に表示でき、背面マグネット付きホルスタもあります。作業台で使う機能がまとまった機種です。
持ち運びとAC電圧・DC電圧の自動判別を重視するならHIOKI DT4256。非接触電圧検出やLoZを使いたい人にはFluke 117、記録機能と高い保護区分を重視する人にはKEW 1052がおすすめです。KEW 1052は重さも確認してください。
True RMS方式を必須にするなら、DT4261のAC測定方式が実効値整流によるRMS測定である点を確認しましょう。微小電流レンジを優先するか、現場での保護性能を重視するか。作業で必要な条件を決めると、機種を絞りやすくなります。
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