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景気循環株は、景気や需要の変化に合わせて売上や利益が大きく動く株です。「景気敏感株」と呼ばれることもあります。株価の動きだけでは判断しにくく、業績サイクルを読む視点が欠かせません。
景気の基本をつかむ本と、決算書から企業の状態を読む本を組み合わせると、分析の手がかりを整理できます。書籍ごとの特徴を、まず早見表で確認しましょう。
本の早見表
景気敏感株の考え方を学びたいのか、決算や経済指標まで広く知りたいのか。目的によって役立つ本は変わります。扱うテーマと刊行時期を並べました。
| 書籍 | 刊行情報 | 主な内容 |
|---|---|---|
賢者に学ぶ 有望株の選び方 3つの投資手法できっちり稼ぐ | 2019年7月・256頁 | シクリカル株をバリュー株・成長株と比較。チャートや銘柄リストも掲載 |
2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ ファンダメンタルズ編 | 2024年7月・184頁 | 60問のクイズで決算を読む。景気敏感株とディフェンシブ株も比較 |
株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版 | 2019年1月・264頁 | 四季報、決算短信、財務諸表を使った個別株分析の基礎 |
株式投資で勝つための指標が1冊でわかる本 | 2021年9月発売 | PERやROEなどの指標と、各国の景気指標を解説 |
どの銘柄をいつ買うべきかわかるファンダメンタルズ大全 | 2022年7月・256頁 | 決算書、株価指数、経済・金融指標を図表で確認 |
書籍の参考価格は税込定価を目安にしています。実際の販売価格は時期や店によって変わるので、購入時に店頭や販売サイトで確かめてください。
景気循環株に焦点を当てた本もあれば、決算分析をクイズ形式で練習できる本もあります。株価と業績の関係をつかむ手がかりは、書籍ごとに異なります。
景気循環株とは
景気循環株、または景気敏感株とは、景気の拡大や後退によって業績が大きく変わりやすい企業の株です。自動車、機械、素材、半導体製造装置などは、需要や設備投資の波を受けやすい業種です。
景気が上向けば、企業や消費者の支出が増えて注文や販売が伸びることがあります。景気が冷え込むと、在庫が積み上がり、値下げや生産調整によって利益が縮む場合もあります。
ただし、業種名だけで企業をひとくくりにするのは早計です。同じ自動車関連でも、完成車メーカーと部品会社では取引先や収益源が異なります。海外売上や保守事業の割合も、業績の揺れ方を左右します。
医薬品や生活必需品など、景気後退時も需要が落ちにくい業種は比較材料になります。売上が何に連動する企業なのかを押さえると、業種名の印象に引っ張られずに済みます。
株価の先回り
株価には、今期の利益に加えて、投資家が予想する数か月先の業績も反映されます。決算の数字がまだ悪くても、受注の底打ちや在庫調整の進展を手がかりに、株価が先に反発することがあります。
反対に、利益が過去最高でも、景気の山が近いと見られれば株価が下がる場合があります。好決算だから安心、と決めつけるのは禁物です。業績のピークで買えば、高値づかみになる可能性もあるでしょう。
景気敏感株では、利益がピークのときにPERが低く見え、業績悪化で利益が減る局面では高く見えることがあります。低PERを割安の根拠にする前に、その利益が平常時より膨らんでいないかを確かめたいところです。
赤字や利益が極端に小さい時期は、PERでの比較が成り立ちません。過去数年の利益水準に加え、現金の残り方や借入金の返済余力も確認しましょう。収益のピークを示す兆候が重なるなら、低PERだけを理由に買い急がない判断が堅実です。
シクリカル株の本
『賢者に学ぶ 有望株の選び方 3つの投資手法できっちり稼ぐ』は、シクリカル株に加え、バリュー株や成長株も取り上げています。投資スタイルごとの違いを学びたい初心者に役立つ一冊です。
2019年7月刊の256頁で、第2章ではシクリカル株を扱います。チャートやグラフによる解説に加え、注目銘柄30銘柄のリストも掲載。考え方を具体的な個別株の題材につなげられます。
刊行から年数が経っているため、掲載銘柄の現在の業績や株価をそのまま買い材料にするのは避けましょう。景気循環株の見方を学び、個別企業の最新決算は別に確認する読み方が実用的です。
クイズで決算分析
『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ ファンダメンタルズ編』は、60問のクイズで決算の読み方を練習する本です。184頁と比較的コンパクトで、知識や数字への苦手意識がある人も問題に取り組みながら読み進められます。
景気敏感株とディフェンシブ株を比べる設問があり、自動車産業や医薬品産業など、業種ごとの利益率も取り上げます。在庫、セグメント別損益、トヨタとテスラ、半導体製造装置メーカーといった題材もあり、個別株分析の練習になります。
参考価格は税込1,760円です。実売価格は時期や店によって変わります。決算書の数字を使って考える力を身につけたい人に、最初の一冊としておすすめです。
個別株分析の基礎
『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書 改訂版』では、会社四季報や決算短信、財務諸表を使った銘柄分析を学べます。初心者からセミプロまでを対象としており、分析の基本を順に整理したい人に合います。
事業別の売上や利益、海外売上比率に加え、業績変動が激しい企業や赤字企業の妥当株価も扱います。景気敏感株のどの事業が景気に左右されるのか考える際にも、参考になります。
四半期決算や月次売上高から変化を確かめる方法も学べます。2019年刊の264頁で、参考価格は税込2,200円。実売価格は時期や販売店によって異なります。
経済指標を読む
『株式投資で勝つための指標が1冊でわかる本』は、PER、ROE、ROA、配当性向、配当利回りなど、企業分析で目にする指標を扱います。財務諸表をもとに企業を分析し、株価の割安・割高を実例で考える内容です。
日本、米国、中国、欧州の景気指標も取り上げています。個別企業の決算を景気の背景と結びつけて考えたい人に役立ちます。指標の意味を一つずつ確かめたい初心者にも手に取りやすい新書判です。
参考価格は税込1,089円。販売価格は時期や店によって異なります。指標を一つの正解と考えず、企業の利益が景気のどの局面にあるかと合わせて読むと、数字の見え方が変わります。
数値事典で確認
『どの銘柄をいつ買うべきかわかるファンダメンタルズ大全』は、株価を動かす数値100項目を図表で解説する実用事典です。決算書に加え、株価指数、経済指標、金融指標を調べるときに参照できます。
見開き単位でまとまり、数値の見方や売買判断の基準を図解しています。景気循環株を分析するとき、景気局面ごとにどの指標を確認するか調べる資料として便利です。
2022年7月刊の256頁で、参考価格は税込2,090円です。実売価格は時期や販売店によって変わります。決算や経済指標で疑問が出たときに、該当する項目を引く読み方がなじみます。
結論
景気循環株の分析では、景気の見通しに加えて、企業ごとの売上構成、利益率、在庫、受注、財務状態を確認します。過去の利益がピークかどうかも見極めましょう。PERひとつで割安と決めないのが基本です。
初心者が個別株の決算分析を始めるなら、まず『2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの 株トレ ファンダメンタルズ編』で数字を読む練習をし、その後『賢者に学ぶ 有望株の選び方 3つの投資手法できっちり稼ぐ』で景気循環株への理解を深める順がおすすめです。
四季報や決算短信を自分で追う段階に進んだら、分析の教科書や指標の本を補助に加えましょう。業績サイクルを複数の数字で確かめられるまでは、低PERや一度の好決算だけを根拠に買わないこと。
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