「ドローン案件管理のテンプレートには、どの項目を入れればいいのか」
「案件、操縦者、機体、資格、保険、点検期限を別々に持っていて、現場前の確認に時間がかかる」
このような悩みはありませんか?
案件表だけを作ると、最初は管理できているように見えます。ところが、操縦者の資格、機体登録、点検、保険、飛行許可・承認、飛行計画、予備日が別ファイルに散ると、案件を受けてよいかの判断が毎回重くなります。
この記事では、ドローン案件管理テンプレートに入れる項目と、Excelやスプレッドシートで崩れにくい台帳の作り方を解説します。
結論から言うと、テンプレートは「案件台帳だけ」で作らない方がよいです。標準形は、案件台帳、操縦者台帳、機体台帳、期限台帳の4つです。案件ごとに操縦者と機体を割り当て、資格・登録・点検・保険・許可状態を見られる形にします。
1人で月数件なら、1つのスプレッドシートでも回せます。複数人、複数機体、予備日ありの案件が増えてきたら、テンプレートは「記録用」ではなく「現場前の判断用」に変えるべきです。
テンプレートは1行1案件で作り、人・機体・期限を別表で持つ
ドローン案件管理テンプレートの基本は、1行1案件です。1つの案件に対して、顧客、作業内容、飛行予定日、場所、担当操縦者、使用機体、ステータスを入れます。
ただし、すべてを案件表へ詰め込むと、あとで崩れます。操縦者の資格期限や機体の点検履歴まで横に伸ばすと、列が増えすぎて、誰も更新しない表になりやすいです。
最初に作る台帳は、次の4つで十分です。
| 台帳 | 役割 | 主に見る場面 |
|---|---|---|
| 案件台帳 | 案件の進行、日程、場所、担当、ステータスを持つ | 受注判断、日程調整、納品管理 |
| 操縦者台帳 | 担当できる人、資格、経験、稼働予定を持つ | 誰を入れるか決める時 |
| 機体台帳 | 使える機体、登録、点検、保険、用途を持つ | どの機体を出すか決める時 |
| 期限台帳 | 資格、登録、点検、保険、許可などの期限をまとめる | 案件日と予備日前の最終確認 |
ポイントは、案件表だけで完結させようとしないことです。案件表には「担当操縦者ID」「機体ID」のような参照を置き、詳細は別表で管理します。この形なら、操縦者や機体の情報を1回更新すれば、複数案件で同じ情報を使えます。
案件台帳には現場判断に必要な日時・場所・飛行条件を入れる
案件台帳は、営業メモではなく現場前の判断に使う表です。顧客名と日付だけでは足りません。案件を受けられるか、誰を入れるか、どの機体を使うかを判断できる項目にします。
案件台帳に入れる標準項目は、次の通りです。
| 項目 | 入れる内容 | 使い道 |
|---|---|---|
| 案件ID | 案件ごとの管理番号 | ファイル名、請求、記録を結びつける |
| 顧客名・担当者 | 会社名、担当者名、連絡先 | 確認連絡と引き継ぎに使う |
| 業務内容 | 空撮、点検、測量、農薬散布など | 必要な操縦者経験と機体を分ける |
| 飛行予定日 | 本番日、開始時刻、終了予定 | 操縦者と機体の予定を照合する |
| 天候予備日 | 延期時に使う候補日 | 予備日の二重アサインを防ぐ |
| 飛行場所 | 住所、緯度経度、現場名 | 移動時間と空域確認に使う |
| 飛行条件 | 夜間、目視外、人口集中地区、30m未満接近など | 許可・承認や操縦者条件を見る |
| 必要機体条件 | カメラ、RTK、ズーム、散布装置、耐候性など | 使える機体を絞る |
| 担当操縦者 | 主担当、補助者、外注先 | 予定と資格を照合する |
| 使用機体 | 主機、予備機 | 点検、登録、保険の状態を見る |
| 案件ステータス | 問い合わせ、見積もり中、仮押さえ、確定、完了、請求済み | 確定前の予定枠を見落とさない |
| 納品期限 | 写真、動画、点検報告書などの納品日 | 飛行後の作業を残さない |
案件ステータスは、必ず入れます。特に「仮押さえ」と「確定」を分けないと、まだ決まっていない案件が本番予定のように見えたり、反対に確定案件を軽く扱ったりします。
また、天候予備日は独立した列にします。ドローン業務では、本番日だけ空いていても足りません。予備日に同じ操縦者や同じ機体が別案件へ入っていると、延期時に詰まります。
操縦者台帳には資格期限だけでなく対応できる業務まで入れる
操縦者台帳は、名前と連絡先の一覧ではありません。案件ごとに「その人を入れてよいか」を判断するための表です。資格の有無だけでなく、どの業務に慣れているか、どの条件の飛行を担当できるかまで持ちます。
操縦者台帳に入れる項目は、次の形が使いやすいです。
| 項目 | 入れる内容 | 判断できること |
|---|---|---|
| 操縦者ID | 社内で使う管理番号 | 案件台帳から参照する |
| 氏名・連絡先 | 電話、メール、チャットID | 現場連絡と緊急連絡に使う |
| 所属・契約形態 | 社員、業務委託、外注先 | 依頼方法と責任範囲を分ける |
| 技能証明 | 一等、二等、限定変更、民間資格など | 案件条件と合うかを見る |
| 資格有効期限 | 技能証明や関連資格の期限 | 案件日・予備日に期限切れがないか見る |
| 対応できる業務 | 空撮、点検、測量、農薬散布、屋根点検など | 案件内容に合う人を選ぶ |
| 対応できる飛行条件 | 夜間、目視外、補助者あり運用など | 特殊条件の案件へ入れられるか見る |
| 稼働可能日 | 曜日、時間帯、不可日 | 予定候補を絞る |
| 直近担当案件 | 案件ID、作業内容、評価メモ | 経験の偏りと引き継ぎを見る |
小規模運用では、操縦者の経験を代表者の記憶で補いがちです。ただ、外注や補助者が増えると、記憶だけでは割り当てが不安定になります。台帳に「対応できる業務」と「対応できる飛行条件」を入れておけば、急な案件でも判断を早くできます。
技能証明や限定の扱いは制度変更の影響を受けるため、最終判断は国土交通省やDIPS2.0側の最新情報に沿って行います。案件管理テンプレート側では、資格名、有効期限、更新状況、案件日との関係を見える状態にするのが役割です。
機体台帳には登録・リモートID・点検・保険・用途をまとめる
機体台帳は、機体名と型番を並べるだけでは足りません。ドローン案件では、機体が使えるかどうかが受注判断に直結します。登録、リモートID、点検、保険、対応業務、修理中かどうかをまとめて見ます。
国土交通省の登録ポータルでは、100g以上の無人航空機は登録が義務化され、登録されていない100g以上の機体は飛行できないと示されています。登録の有効期間は3年です。テンプレートでは、登録記号と期限を案件日から見える場所に置きます。
機体台帳に入れる項目は、次の通りです。
| 項目 | 入れる内容 | 判断できること |
|---|---|---|
| 機体ID | 社内で使う管理番号 | 案件台帳から参照する |
| 機体名・型式 | メーカー、モデル名、用途名 | 現場で機体を取り違えない |
| 登録記号 | DIPS2.0等で管理する登録情報 | 対象機体として管理できているか見る |
| 登録有効期限 | 機体登録の期限 | 案件日・予備日に期限切れがないか見る |
| リモートID | 内蔵、外付け、書込状況、対象外理由 | 現場前の設定漏れを減らす |
| 対応業務 | 空撮、点検、測量、散布、予備機など | 案件に合う機体を選ぶ |
| 搭載機材 | カメラ、ズーム、赤外線、RTK、散布装置など | 顧客要件に合うかを見る |
| 点検日・次回点検 | 日常点検、定期点検、整備履歴 | 飛行前に使える状態か見る |
| 保険対象 | 賠償責任保険、機体保険、証明書 | 案件条件に合う保険か見る |
| 使用不可期間 | 修理、点検、貸出、予備機待機 | 機体の二重予約を防ぐ |
機体台帳で避けたいのは、「使えるはず」という曖昧な状態です。点検中、修理中、保険証明書の提出待ち、リモートID設定待ちの機体は、案件表で選べる状態にしない方が運用は安定します。
根拠:
・国土交通省:無人航空機登録ポータルサイト
・国土交通省:無人航空機の登録制度
期限台帳は案件日と予備日にぶつかるものだけを先に見る
期限台帳は、細かい管理項目を増やすための表ではありません。案件日と予備日に影響する期限を、現場前に見落とさないための表です。
まず入れる期限は、次の5つに絞ります。
- 機体登録の有効期限
- リモートID設定・確認の状態
- 操縦者の技能証明や関連資格の有効期限
- 点検・整備に関わる期限と最終実施日
- 保険の契約期間と対象範囲
飛行許可・承認、飛行計画、飛行日誌に関わる情報も案件ごとに見えるようにします。ただし、案件管理テンプレートはDIPS2.0や公式手続きの代替ではありません。社内で「申請中」「承認済み」「飛行計画通報済み」「記録作成待ち」のように状態を持つためのものです。
国土交通省は、飛行計画の通報や飛行日誌の作成について公式ページで説明しています。飛行日誌は、飛行記録、日常点検記録、点検整備記録を扱う制度です。テンプレート側では、記録そのものを作る欄と、案件ごとの記録状態を分けて管理すると混乱しにくくなります。
根拠:
・国土交通省:ドローン情報基盤システム2.0
・国土交通省:無人航空機の飛行許可・承認手続
・国土交通省:飛行計画の通報・飛行日誌の作成
Excelで運用するなら入力担当・更新日・選択肢を固定する
テンプレートを作っても、更新されなければ意味がありません。Excelやスプレッドシートで運用するなら、項目よりも更新ルールを先に固定します。
最低限決めるルールは、次の5つです。
- 案件を新規登録する担当者
- 操縦者情報と機体情報を更新できる担当者
- ステータス名の選択肢
- 本番日・予備日・納品期限の入力形式
- 期限切れや使用不可を誰が止めるか
自由入力が増えるほど、集計や照合は崩れます。たとえば、案件ステータスを「見積中」「見積もり中」「見積り中」と入力すると、同じ状態でも別物として扱われます。ステータス、業務内容、操縦者名、機体名は、できるだけ選択式にします。
更新日は、各台帳に必ず入れます。最後に誰がいつ触ったか分からない表は、現場前の判断に使いにくいです。特に保険、点検、資格、登録の期限は、更新日が古いままだと信用できません。
テンプレートで限界が来たら案件・操縦者・機体をつなぐ管理へ移る
テンプレートは、小規模な運用を整えるには有効です。ただし、案件が増えるほど、Excelは入力より照合が重くなります。案件表、操縦者表、機体表、期限表、カレンダーを開いて、毎回人が見比べる状態になったら限界が近いです。
専用管理へ移る目安は、次の状態です。
- 同じ日に複数案件や予備日が重なる
- 操縦者や外注先が2人以上いる
- 機体ごとに用途、点検、保険、使用不可期間が違う
- 案件ごとに必要な飛行条件が変わる
- 代表者以外も案件状況を見る必要がある
- 現場前の確認がチェック担当者の記憶に寄っている
SkyAssignは、ドローン案件に対して操縦者と機体を割り当て、予定や期限を同じ流れで見るための管理ツールです。DIPS2.0や飛行日誌を置き換えるものではなく、案件、操縦者、機体、資格、点検、保険、予備日を社内でつなげる役割に絞っています。
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まとめ:ドローン案件管理テンプレートは記録表ではなく判断表にする
ドローン案件管理テンプレートは、案件名と日付を残すだけでは足りません。案件、操縦者、機体、期限をつなぎ、現場前に「この人とこの機体で行けるか」を判断できる形にします。
最初は、案件台帳、操縦者台帳、機体台帳、期限台帳の4つで十分です。案件数が少ないうちはExcelやスプレッドシートで運用し、複数人・複数機体・予備日ありの案件が増えたら、専用管理へ移る方が現場前の確認は軽くなります。
ドローン案件管理テンプレートでよくある質問
ドローン案件管理テンプレートはExcelで作れますか?
作れます。1人または少人数で月数件の案件なら、Excelやスプレッドシートで十分に始められます。案件台帳だけでなく、操縦者台帳、機体台帳、期限台帳を分けて作ると運用しやすくなります。
案件台帳に最初に入れるべき項目は何ですか?
案件ID、顧客名、業務内容、飛行予定日、天候予備日、飛行場所、担当操縦者、使用機体、案件ステータス、納品期限を先に入れます。現場前の判断に使わない細かいメモは、後から追加すれば足ります。
機体台帳には登録期限や保険期限も入れるべきですか?
入れるべきです。機体名だけでは、案件日に使える機体か判断できません。登録記号、登録有効期限、リモートID、点検日、次回点検、保険期間、使用不可期間まで入れると、現場前の確認が軽くなります。
飛行許可・承認や飛行日誌も同じテンプレートで管理しますか?
公式手続きや記録そのものは、DIPS2.0や定められた様式・運用に沿って管理します。案件管理テンプレートでは、案件ごとの許可状態、飛行計画通報の状態、飛行日誌や点検記録の作成状況を見えるようにします。
テンプレートから専用ツールへ移る目安はいつですか?
操縦者が複数人になり、機体が複数台になり、予備日を含めた予定確認が増えた時です。案件表、操縦者表、機体表、期限表を毎回見比べているなら、案件・人・機体をつなぐ管理へ移る価値があります。
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